本日は『仮面ライダー(新)』感想を書きました。
ようやく年末企画の歯車が回ってきた
◆Nさん
>これ以上ない名台詞、もとい、名"台詞の用い方"でした。
やはり香村さんは、そこが、凄く上手いですよねー。出すタイミングや、言葉の中に込められる情報量の調節などに、神経が行き届いているなと改めて。
>この"繋がっている“という感覚がどう調理されるのかは個人的に興味深いポイントです。
定期的に浮かび上がってくるのは、今作の主題の一つとして、意識している要素なのでしょうね……「袖すり合うも多生の縁」「情けは人のためならず」という感覚は割と物語の土台にある感じで。
>体内から眷属を産み出すというシステムそのものが、ショウマの精神的成長及びお菓子へのアプローチの変化とリンク
毎週のように新たなフォームを手に入れる作劇における上位フォーム誕生編において、「では何故、今回のフォームは他のフォームより強いのか?」の理由として、1クールかけての満点回答でしたよね……この10年以上の《仮面ライダー》で培われてきた文法もしっかりと活かした感じで、お見事でした。
>まだまだ味が出てくるだろうと双子のギミックを絞る気満々の香村さんの邪悪な笑みだけはハッキリ見えます(幻覚)
……見えます(笑)
>二人きりに閉じこもっていたジープが他者の出会いによって外の視点を獲得する、とかはちょっと見てみたいかもと
確かに、邪悪方面ばかりではなく、強制的な喪失により、外へ向かわざるを得なくなったジープに訪れるプラス方面の出会い、みたいな方向性も面白いですね。
>あくまで時代性の部分だと、ここでショウマの感情を「恋」と名付けないのが2024年的なのかなと思ったりはしますが、
どう転がっていくかわかりませんが、個人的に“まだ名前のない感情”を転がしていく物語は結構好きなので、ショウマと幸果についてどう描いていくのかも、(それが「恋」となるかはさておき)楽しみの増えた部分となりました。
>個人的に今回の幸果とショウマは特に犬と飼い主の関係に重なりました。
ショウマの犬っぽさは、ありますよね……(笑) 役者さんの芝居も良い感じなので、犬っぽさがどうなっていくのかも、先の楽しみなところです。
>残る一つ「犬か!」は実は結構狙ったセリフなのかもなと。
成る程、他の能力の関係で目立ちませんが、実はショウマは嗅覚も鋭くて、本質に「犬(狼)」を隠している……を狙っているとなると凄い布石ですが、真相だった場合は実にまた、地獄の蓋ですね……。
◆Gimmickさん
>本編が苦手でも割と観やすい仕様だと個人的には思ってます。
確かに、『鎧武』は主人公が別のステージに行っているし、『ドライブ』は情報がごちゃごちゃしてくる前だしで、比較的スッキリ見られる造りでありました。『ドライブ』単独映画は、本編に前振りがあってちょっと気になっていたので、余裕があれば見てみたいと思います。
>プロフェッサーと戒斗は蘇ってもなお全くブレないので、ファンサービスとしては満点でしたね。
出すならこの二人だし、使い方も納得の範囲で良かったですね。
>「その為の戦極ドライバーだろ!俺とおまえで作り上げた、人類を救う為の!」
そう見ると、後半のバトルではコピーとはいえ成仏させた友の遺した次世代ドライバーで乗り越える、という形になっているも綺麗ですね。
>...仮にも主人公の紘汰さんが冒頭で爆死するのは思い切りが良すぎますが(笑)
スペースすぎて使いにくいにしても、凄い思い切りでしたね……紘汰は紘汰で、ナチュラルに自身のバックアップを取っておく人間離れぶりは面白かったです(笑)
>本編よりも進ノ介とベルトさんのバディ感が良い形で描かれていて
劇場版の勢いもあったのでしょうが、ベルトさんがちょっと素直な気持ちを口にすると、だいぶ変わるのだなと(笑)
>時系列が本編終盤の『シークレット・ミッション type LUPIN』という短編(約16分)に出てきます。
さすがにちゃんと拾われているのですね。出鱈目なステルス能力と、ミニスカ改造制服を着こなす精神力の持ち主なので、実に難敵でありますが……。
>ベルトさんを直していたから復活できた、という真相を補足していたりもします。
成る程、それはなかなか、上手い繋げ方ですね……私はもうてっきり、時空を越えて貴虎兄さんの昭和ヒーロー属性が注ぎ込まれたのだな、と納得していました(笑)
>ちょうどこの時期からVシネマ・スピンオフ商法が流行りだしましたが、今なお功罪相半ばする感じですね。
商業作品としては“そういうもの”として割り切る必要もあるのでしょうが、色々な形でどうしても本編にひづみが出ると、時に本末転倒に陥っている感があるのは、悩ましいところですよね……。
◆電子レンジマンさん
>ちらほらある面白い演出やアクションシーン
個人的に『チェンジマン』で大きく印象の変わった山田監督ですが、改めてこの頃の作品を見ると色々と趣向を凝らしていて、面白い監督ですね。
>手癖でやっているうえで数年のブランク故かキレの悪い定番パートの噛み合わなさがなかなか凄い2本でした。
今作、意図的にかシリーズ従来の定番プロットを繰り返す割には、その定番が上手く転がせずにテンポが悪い、みたいなのは困ったところですよね……。
>敵側の作戦による被害の描写がハード過ぎてバランスが悪いのが気がかりです。
15-16話はホント、過去数作よりも大胆な被害が出てますよね……ネオショッカーの脅威感は、出ているといえば出ていますが。
>(こんな時に限って怪人態の声が珍しく声優の人に代わらないのもなかなかだと思います)
あ! そういえばそうですね(笑) ヤモリジン、手投げ爆弾攻撃もアオカビジンと重なっている雑っぷりなので、期待感がちっとも膨らまず……(笑)