東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
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そらとぶライダー大図鑑

仮面ライダー(新)』感想・第7話

◆第7話「カマキリジン 恐怖の儀式」◆ (監督:田口勝彦 脚本:伊上勝
 見所は、恐怖カマキリジンのネオショッカーーーブレイク!
 「世界中が計画通りに進んでおる。日本支部以外は」
 世界規模の悪の秘密結社を強調するネオショッカーのパリ支部においてヨーロッパ連絡会議が開催され、招集された大幹部が、それぞれの地域における人間減らし計画の進捗を報告していく中、世界中で日本だけが、仮面ライダーの妨害により計画に支障を来していた。
 ゼネラルモンスターくんも何かと大変なようだし、ここは一つ、日本支部に強力改造人間をプレゼントしようかと思っています、と一同仲良くハールマゲドンし、日本支部に送り込まれたのは、効果音がやたらと仰々しいカマキリジン。
 早速、欧州仕込みの本当の呪術を見せてやりますよ、と引きこもるカマキリジンだが、儀式の起こす騒音が大きすぎてハイカーの男女にアジトに踏み込まれると、目撃者は消せと両手の鎌を振るい、
 「死ねぇ!」(空振り)
 「死ね!」(空振り)
 …………大丈夫なのか。
 命からがら車で逃走する男女だが、慌てたあまりにハンドル操作を誤って哀れ崖から転落していき、自動車の落下・爆発シーンはやたら尺を採って派手な一方、鳴り物入りで来日したが一般市民に攻撃をかすりもしない「強力改造人間」には、早くも暗雲が漂います。
 大体、究極生命体とか、最高の頭脳×最強の肉体とか、碌な事にはならないと歴史が証明しているのです。
 結果良ければオールライト、とアジトに戻ったカマキリジンはサタンの神に祈りを捧げ、大量のサタンカマキリの卵が一斉に孵化するその時、日本は瞬く間に阿鼻叫喚の地獄と化す筈であった!
 あー、盛り上がっているところ悪いけど、来年度の予算会議までに一定の成果を出して貰えないと困るんだよね、とゼネラルモンスターにせっつかれたカマキリジンは、儀式の加速の為に、13歳の兄と7歳の妹を犠牲に捧げる事を提案。
 該当の兄妹が居ないか子供達に聞いて回る地道な活動に自らピエロに扮して従事し、どうやらネオショッカーには、検索させると全国民の中からマユミという10歳の少女が90%以上の確率でギルの子であるとして浮上する優秀な電子頭脳は存在しないようであり、外様の悲しさか、戦闘員さえ貸してもらえなかったようです。
 志度ハンググライダークラブ(略してSHCらしい)では、前回の病院にも出てきた少年(ガールズの一人の弟?)が不審なピエロについて話すと、志度会長が激しく反応。
 「13歳と7歳!」
 「知ってるんですか会長?」
 「うん。ネオショッカーが一番好きな数字だ」
 ネオショッカー職員の休日は月に7日、給料日は毎月13日です!
 通学路に不審者あり、と通報がメールで回ってしまったカマキリピエロは、遊園地のアナウンスを利用する事で儀式のブーストにふさわしい兄妹の確保に成功するが、そこに洋が飛び込んできて変身。
 「行くぞ、カマキリジン!」
 アフロ記者は、本日もカマキリジンとバッタリ出会うと腰を抜かしてひっくり返り、コメディリリーフの扱いの割り切りぶりが物凄いですが、さすがにどうかと思ったのか今回は登場シーンの尺が伸びた結果、逃げる戦闘員に次々と腹を踏まれて悶絶する事になりました(忍法・笑劇時空が発生しているので、ダメージは全て1で処理)。
 セイリングジャンプからカマキリジンを発見したスカイライダーは戦いを挑み、得意の鎌を当てる事の出来ないまま、連続で側転キックを浴びたカマキリジンは兄妹を諦めて地中に逃走し……こいつ、パリ支部の不良在庫なのでは。
 兄妹を助け起こしたスカイライダーは、すっかり「あ、仮面ライダー」と笑顔で受け入れられる扱いになっており、洋がパトロールに出ている間、SHCが地味に広報活動に勤しんでいるのかもしれません。
 救出された兄妹は母親と再会するが(てっきり兄妹の家かと思いきや、SHC3人娘の2人がお茶を淹れると言って台所に立ち、一体ここは誰の家なのかが今回最大の謎)、ネオショッカーの襲撃により3人娘の一人がさらわれ、洋はそれを追跡。
 しかしそれは陽動であり、洋がアパートを離れている間に、そんな姿でどう生きていくぅ、とカマキリジンがネオショッカーブレイクで玄関扉を破ってドタバタ騒ぎの末に兄妹がさらわれてしまい、3人娘に2シーン目が与えられるも敵の襲撃にわめているだけなので誰のプラスにもならず、佐久間ケンを彷彿とさせる気の抜けた炭酸水のような喋りも辛い。
 あと、前回の看護師に続き、兄妹の母親の芝居が妙にくどめなのはなんなのか(同時期の『デンジマン』ではそんな事は無いのですが……)。
 洋がバイク変身を見せると、兄妹をさらって逃げるネオショッカーを追う中で、透視能力や超聴力など、スカイライダーのスペックを大図鑑的に紹介していき、いよいよカマキリジンのアジトを突き止めると、セイリングジャンプからのライダーブレイク!
 とにかく効果音だけは猛々しいカマキリジン(印象でいうと、恐竜の鳴き声、みたいな感じ)だが、スカイライダーにろくなダメージを与えられないまま額のランプが点滅を始めて自ら危機感と悲壮感を高めると、一か八かの捨て身の大技、
 「必殺・カマキリブーメラン!!」
 で大回転。
 ヨーロッパの誇りと伝統を賭けた必殺攻撃がようやくスカイライダーに一矢報いるが、子供達の声援を受けたライダーに、足を、引っかけられて、倒れた。
 巴里の灯は儚く幻と消え、スカイキックの直撃したカマキリジンがジタバタした末に消滅すると、卵の方がド派手に爆発してアジトを吹っ飛ばしたのが、一番面白かったです(笑)
 子供のヒーロー・仮面ライダーがたっぷり強調されると、スカイライダーはバイクで走り去り、
 ナレーション仮面ライダーに休息は無い!」
 で、つづく。