東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
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WING OF YOUR NAME

アーマード・コア6』完走

 (※のっけからストーリーのラストに触れるネタバレを含むのでご留意下さい)
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 ……ちょっと間が空いたのは、もう一周あるのかと思ってプレイしていたら、無かった為です(笑)
 いやこれはもうだいぶ個人的な趣味と妄想の問題なのですが、てっきり3周目は、オールマインドの思惑に乗っかった末に、これで良かったのか……? 的なエンディングに辿り着いて、4周目で改めて、621&エアがオールマインドの思惑を乗り越える(自覚的にオールマインドを“敵”と見定める)ルートに辿り着くのかな……みたいに想像しながら3周目途中のプレイを進めていたので――なので、ラスボスとしてのオールマインドは4周目に決着を付けるのだと思っていた――、最後の最後でちょっとボタンの掛け違いが発生したのですが、だいたい私の妄想が原因です。
 オールマインド(最初からあまりにも名前が怪しいと思っていましたよ!)の存在が浮上するのは納得として、ストーリー進行としては、その思惑に乗せられるままの部分が少し強かったかなと。
 ……とはいえ、今作の物語の基本構造はいずれも、“誰かの思惑”のままにルビコンを駆ける猟犬たる主人公が、思わぬ形で“友人”を得、共に死線をくぐり抜けていく中でやがて自由意志において“選択”をする、「自己確立」の物語――別の言い方をすれば「名前を選ぶ」物語――なので、そのパターンには沿っていますし、最終的に数多のコーラル知性体が「器」を得る事で自己確立に至るというのは、物語のテーマが貫かれていて納得の落としどころではありました。
 つまるところ個人的なボタンの掛け違いは、着地点というよりも過程で、どうせオールマインドと戦うなら、もう少し「運命と戦う」要素の強調されたシナリオを経た上で、4周目に戦いたかったなと(笑)
 まあ、3周目のラストバトルで、エア参戦! のカードを切ってもいますし、個人的趣味を押し出した贅沢な願望ではあり、ゲームとしての満足度は、通して非常に高かったです。
 3周目のラストはエアさんが超楽しそうだったので、それはそれで良かったなとは(笑)
 なおエンディングは「ルビコンの解放者」→「レイヴンの火」→「賽は投げられた」の順になりましたが、最初のクリアで達成感が大きかったのもあって、一番好きなのは、「ルビコンの解放者」。
 要するに「戦友」エンドであり、まんまとはめられていますが、やはり、「駄犬」だの「野良犬」だの呼ばわりが続く中で「戦友」は心に突き刺さるものがありました(笑)
 この辺りがホント巧い。
 エアさんとラスティの満足度が高く、ハンドラーと直接決着がつけられるのも良かったなと(コーラルレーザー砲好き)。
 ……ハンドラーはハンドラーでこの人、普段はドライに距離を取ってくる一方で、ミッション中は凄く小まめにサポートしてくれるのが、段々面白くなってきますが。
 なので、「レイヴンの火」もそれはそれで好きだし、「賽は投げられた」もSF的な飛躍は面白く、みんな違ってみんないい。
 ログハントはコンプリートを諦めたので、情報系のログを全て集めていくと、また違った角度で見えてくる要素もあったりするのかもですが、そうでなくても充分に楽しめました。
 後、特に好きなキャラとかミッションというわけではないのですが、序盤の「テスターAC破壊」ミッションで撃破したテストパイロットが、「俺もコードネームが欲しかったなぁ……」みたいな事を言い残して散るのが印象に残る、そんな味わいの物語でありました。

 おまけとして、

●苦戦したボス3選
 1位 ルビコンヘリ
 2位 バリアメカ@ウォッチポイント
 3位 バリアメカ@スネイル入り

 メカ系の名前がどうしても覚えられない私。
 心証の要素が大きいですが、やはり最初に心を折られそうになったのは、みんな大好きヘリコプター。
 それから、攻略にリアル時間が最もかかったのが、チャプター1のボス。ここを抜けるまでがとにかく大変でしたが、抜けた後はある程度、戦闘スタイルが固まったという点も、ターニングポイントになったボス。ついでに、何度も戦ったスッラの印象も強くなったので、3周目でスッラに思わぬ変化があったのは面白かったです。
 そして、またか……! となった、1周目の実質ラスボス(笑) 超苦戦するし、中の奴は煽りまくってくるしで、実に憎らしいボスキャラでありました。物語のテーマにおいてはここでスネイルが「企業」と自身を同一視してくる辺りが、面白かったところ。
 あと次点として、様子のおかしいダンスの人が、戦法の相性が悪くて大変苦手で、周回を繰り返しても大体1回は負けていました。火炎放射器、超苦手。

●苦戦したミッション3選
 1位 ストライダー護衛
 2位 ハッキング阻止
 3位 ザイラム制御兼確保

 正式名称でなくてすみませんが、上記ボスの出ないところから選ぶと、こんな感じ。
 タイマン特化のアセンブルで、他の状況に対応できないプレイスキルの為、ストライダー護衛はとにかくバグじゃないけどバグ軍団の相手が辛く、倒し方をなんとなく掴むまでに、時間がかかって大変でした。ボスキャラに苦戦、以外では最も時間のかかったミッションかも。
 Radのハッキング阻止は、今作のマップ構造がなかなか把握できない私の鬼門。3周目最終盤の、ザイラム内部の装置を破壊するのも同様に苦手でありました。
 3位は防衛系のミッションで、これも苦手分野。
 あと、ウォッチポイント・アルファにベイラムが沢山降ってくるミッションが結局クリアできずじまいで、G1・ミシガンは倒せぬまま終わりました。
 弾が……弾が足りなくて……。

 往々にして最大の敵は弾切れだったのですが、プレイ開始直後は、近接武器大好き! で接近して切りつけるスタイルで進める気満々だったのに、気がつけばマシンガン連射に鞍替えし、最終的には目標の至近で鉛玉を叩き込み続けるスタイルに辿り着いたのは、我ながら面白い道のりではありました(笑)
 3周目の途中ぐらいに、今なら近接武器も当てられるのでは……? と試してみたものの結局使いこなせず、癖が無くて構えて撃てば当たる武器が至高、と深く頷いたのですが、これ、『ワールドトリガー』の里見の発想では、と思ったとか思わないとか。

 システム周りのストレスの少なさ、目配りの利いたメカ描写の数々、自分なりの最適解に辿り着くアセンブルの楽しさに、アクションゲームとしての歯応えと手応えのバランスの良さ、徹底して行間で情感を読ませていくシナリオ……といずれも出来が良く、評判に違わぬ名作でした。面白かったです!