『ひろがるスカイ! プリキュア』感想・第7話
◆第7話「ドキドキ! 転校生はヒーローガール!!」◆
(脚本:加藤還一 演出:門由利子 作画監督:竹森由加/赤田信人)
「ヨヨさんには、何から何までお世話になってしまって……もし、学校で、スカイランドから来た事がバレたら、大騒ぎになってしまいますし……」
「ふふ、案ずるより産むが易し。 大抵の事はお金で黙らせ…… まずはやってみないと」
バックの組織はともかくとして、君たちはもう少し、事前に口裏を合わせておいて下さい。
私立ソラシド学園に転入する事になったソラ(2-2)だが、さっそく派手に口を滑らせて強引に誤魔化すと、自分は嘘をつくと死んでしまう正直者体質なのかもしれない、と思い至り、ひっそりと目立たず、教室の片隅でアサシンのように闇に紛れようと決意。
だが勿論、鍛え上げた筋肉がそれを許すわけがなかった。
転んで肘をすりむいた級友にダッシュで駆け寄り、声援に反応してボールを場外遠くに放り投げ、握力計を振り切り、反復横跳びで残像を生み、鍛えれば鍛えるほど、人の体は真理へと近づくので仕方がありません。
手加減手加減……と自分で言い聞かせていたのに、外野からエールを送られると思わず全力を出すところとか、性格が出ていて好きです(笑)
体力測定で前人未踏のオール学園新記録を叩き出したソラは、これでもう私は、一般社会に馴染めないミュータントの烙印を押され、昼休みにトイレの個室で一人弁当するしかないんだ……と落ち込むが、クラスメイトに受け入れられてホッと一息。
「ソラちゃん、もっとクラスでも、自分のこと出していいんじゃないかな?」
そんなソラをお気に入りの屋上に連れていったましろは、アサシンは多分向かない、とアドバイス。
「ソラちゃんも、もっと肩の力を抜いて、いつものソラちゃんでいいと思うな」
「……いつもの、私…………ましろさん、ありがとうございます。お陰で吹っ切れました。ここからは、いつもの私にチェンジします!」
対人関係に難のあるソラをましろがフォローし、互いに足りない部分を補う関係が丁寧に続き、胸のエンジンに火が付いたソラは、お昼休みをジャックすると、私はヒーローになりたい! と堂々宣言。
その、あまりの真っ直ぐさに、受け入れるしかないクラスメイトたち(笑)
やはり、筋肉は真理へのパスポートです。
……それはそれとして、そばかすメガネ男子はやたら女子と距離感近くて、君はいったい何者なんだ。本当に中学2年生の男子なのか。
クラスメイト一同に拍手で受け入れられたソラは、大漁の「友達」に脳が欲望で満たされすぎて、次回からダメな子にならないかちょっと心配です。
だが悪は、そんな堕落を許さない! と学園に入り込む、学食荒しのさすらい転校生・カバトンさん。
「ヒーローの出番「です!」「だよ!」
桜ボーグとの戦いとなり、プリズムが遠距離から光弾で目つぶしを浴びせると即座にスカイが飛び蹴りを叩き込む鮮やかな連携で、早くもだいぶ、プリズムの魂が殺意もといヒーローに染まって参りました。
猛烈な桜吹雪を受けて吹き飛ばされるスカイとプリズムだったが、体勢を立て直すと二手に分かれて校舎の壁走りで桜ボーグを撹乱。カバトンと桜ボーグが揃って目を回すと、プリズムが光弾を撃ち込んで桜ボーグのシールドが削れたところにスカイが接近戦を仕掛け、プリズムさん、射撃キャラとしての立ち回りに順応が早すぎるのですが、オンラインではウォー系FPSで鳴らしたりしているのでしょうか(あげはとネットゲームでチームを組んでいたりしても、違和感は無い)。
「私たちの学校で!」
「あなたの好きにはさせません!」
ふたりはアブダクションが炸裂して桜ボーグは宇宙の塵と化し、カバトンは辛うじて逃走。キャラとしては味があるも、プリズム誕生回で盛り上げすぎた後に、特に変化なく登場しているのが物足りなくなっていますが、そろそろ敵サイドには本格的な手を入れてほしいところです。
ソラの投げたボールが直撃して、
「目が覚めるような、いや、永遠の眠りにつくような衝撃が全身に走った!」
は面白かったですが(笑)
戦い終わり下校時間、カバトンとランボーグのみならず、それと戦う謎のアイドルユニットの存在も認識されている事がモブ生徒の台詞で示され、大騒ぎの転校初日となったソラは、クラスメイトに一緒に帰ろうと呼びかけられ、笑顔で、つづく。
そばかすメガネ男子(雑木林くん?)が気さくすぎて、悪の組織のスパイなのでは感さえ漂うのですが、姉2人と妹2人に上下を囲まれて育ち、女子に対して夢とかロマンとか臆するところとか1ミリも無い! みたいな家庭環境なのでしょうか。
後、袖無し黄色ベストの担任教師が凄くアナクロで気になるのですが、現代でも、アイコンとして成立するの?!
次回――そろそろ怪しい鳥の秘密に迫る?