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正義vs我執vs約束

蛮族 騎士vs快盗vs警察』感想(後編)

◆『劇場版 騎士竜戦隊リュウソウジャーvsルパンレンジャーvsパトレンジャー』◆ (監督:渡辺勝也 脚本:香村純子/荒川稔久
 「……覚悟を決めるしかない。次にガニマが現れたら、騎士竜ごと全力で倒す」
 「バンバ!」
 地球を守る為には、騎士竜を犠牲にするしかない……脳内覚悟汁が溢れ気味でお馴染みバンバが断を下すと、騎士たちは諦めと共にそれを受け入れるが、一人コウは、時間が欲しい、と苦悩する。
 「……やっぱり、みんなの言うことが、正しいんだよな」
 「――正しいとか関係あんのかよ?」
 「カイ……」
 「大事な仲間を助けたいんだろ? 謝りたいんだろ?」
 「……助けたいよ! 謝りたいよ! けど……!」
 「正しい事の為に諦められんのかよ」
 “正しさ”とはいったい、なんなのか――?
 かつて大事な人を取り戻す為に、“正しくない”と知っていながら“諦めない”事を選んだ魁利の言葉が、何かを得る為に何かを捨てるのは本当に“正しい”のか? をコウに問いかける事で、裏街道を走ってきたルパンレンジャーの在り方が、一つのヒロイズムに転換される、結構なアクロバット
 煎じ詰めれば、「ルパンレンジャーとパトレンジャーが敵対する」――法に触れるアウトローとして認識されている――のは『ルパパト』世界のルールであり、ヒーローフィクションの類例を見れば必ずしも明確な犯罪者とは言いがたいわけですが、そこから「リュウソウ剣を手に街を歩いていると職質される」姿を描いて『ルパパト』世界のルールが『リュウソウ』世界のルールに干渉する事により、二つの虚構世界のルールの衝突と綱引きを発生させ、その揺らぎの中でルパンレンジャーの“ヒーロー性”を更新する事で、できる限り『ルパパト』である事を守りつつ、物語はここから『劇場版 リュウソウジャー』の面が表に出る形に。
 ルールとルールをぶつけるのは、メタ寄りな面白さを出す一方で、絵空事を茶番にしかねない危うさを抱えた綱渡りの部分もあるのですが、バラバラだったキャラクター達が合流して情報が共有されると共に、二つの作品を繋ぐ糸が浮かび上がり、全ての手札が出揃った、例えるならここからは解答編となった所で『リュウソウジャー』が世界の主導権を得る宙返りが発生する構成には、なるべく視聴者に誠実であろうとすると共に、クロスオーバー作品としての苦肉の策といった気配もあるところでしょうか。
 正直そこで、“繋がった”事による気持ち良さよりも、“繋げた”事で機能するトリックの方が目についてしまうのは映画としてはマイナスなところでありますが、とにもかくにも今作はこの辺りから、ルールがチェンジする事に。
 「……俺たちリュウソウ族は、地球を守る為に生きてるんだ」
 「…………あっそ」
 生まれついての使命を口にするコウに魁利が背を向けていた頃、ノエルは海のリュウソウ族に伝えられていたルパンコレクション(見た目は玉手箱)を受け取り、状況を打破する手段が無いかを思い悩む。
 「アルセーヌ……もう出来ることはないのかな? あなたと、リュウソウ族の友人が、僕たちを出会わせてくれたのに」
 上述した、「ルパンレンジャーの“ヒーロー性”を更新」とは別に、究極的に今作、「誰の話か?」といえば、ノエルの話なのですが、アルセーヌの名前を繰り返し出しながら心情を掘り下げられたノエルが、始まりのソウルの存在を思い出して、ひらめキング。
 そして夜の街を一人見つめていた圭一郎は、魁利と邂逅する。
 「……魁利くん!」
 「しっ。お兄さん、俺まだ、警察に追われてる身なんで」
 「わかってる」
 魁利は圭一郎に缶コーヒーを差し出し、快盗と警察は素顔で肩を並べ合う。
 「コウ達の事も捕まえんの?」
 「上で審議中だ。そうなる前に、助けてやりたいのに……」
 世界のルールについて上記しましたが、メタ的な作品世界のルールとは別に、ルパンレンジャーやリュウソウジャーが逮捕すべき対象であるかの劇中世界のルールを決めるのは「圭一郎ではない」ので、ここで問題は実態のない「上」に棚上げされて実質的に消滅。
 「あいつらの覚悟が変わんないかぎり意味ないよ。自分の手で取り戻さなきゃ。……一生自分を呪うだけだ」
 「ならば俺は戦う。彼らが自分で金庫を開けるまで、ガリマから世界を守る盾になり続ける」
 その上で、朝加圭一郎個人が目指すのは、誰かの使命や願いの“正しさ”を判定する事ではなく、ただ「世界を守る盾になり続ける」事――そこには当然、誰かの使命や願いがそれとぶつかるならば対決する覚悟を含む――だというのは、圭一郎の到達点として、格好良く決まりました。
 「……死ぬなよ、熱血おまわりさん」
 「快盗に負けん程度にはしぶといつもりだ」
 そこに現れたノエルは、始まりのリュウソウルを手に二人に協力を持ちかけ、翌日――この星を守るため、騎士竜を犠牲にしてでもガリマを倒す事を決めたリュウソウジャーだが、リュウソウマックス化した赤は、土壇場で必殺剣を放つ事ができない。
 「……正しくないかもしれない。でも、やっぱり出来ない!!」
 反撃を受けて全員変身解除に追い込まれるが、コウは、それでも、“諦めない”事を選ぶ。
 「どっちも大事だ! この星も……友達も! だから、全部守る!」
 「じゃあ、どうすればいいんだよ?」
 「……思いつくまで、地球を守って戦い続ける! ――それが、俺の騎士道だ!」
 吠えるコウが立ち上がったその時、崖の上に姿を見せる、4人の快盗。
 「やっと覚悟決めたみたいだな」
 「カイ! ノエルも!」
 「カフェの人まで……その格好は?」
 「おまえ達が見たのは仮の姿だ」
 「はてはて、その実態は!」
 通りすがりの、武突参流古武術伝承者です。
 「世間を騒がせた、快盗さ」
 いつもの決め台詞をちょっとアレンジしているのですが……なんだろう、森暮らしのリュウソウ族の場合、クロスオーバー云々を抜きに、本気で世間を騒がせた怪盗について知らない(そもそも多分、「怪盗」をまだよくわかっていない)ので、ちょっぴり恥ずかしさが漂いますね……!
 「ノエルの正体は快盗だったのか」
 「警察なのも、本当だよ」
 にこやかに言っているけど、まだ籍は残っているのか問いただしたい(笑)
 そこに、同僚?の警察戦隊たちも駆けつけて、全員集合。
 「約束しただろ。君たちの力になると」
 「緊急事態だからな。快盗とも、謎の騎士とも、一時休戦だ」
 「ちゃんと、偉い人も説得してきました」
 咲也、恐ろしい奴。
 「リュウソウジャーのみんな、僕たちを信じて。騎士竜を取り戻そう」
 かくして一堂に会した三つのスーパー戦隊――


 「「「「「「リュウソウチェンジ!」」」」」」
 「「「「快盗チェンジ!」」」」
 「「「警察チェンジ!!!」」」

 6+4+3が一斉変身からフル名乗りで揃い踏みし、改めてリュウソウブラックの飛翔シーンは手の角度が乙女っぽい。
 ずらり並んだ13人をカメラ右から流し……それぞれクローズアップし……左から流し……とじっくり写し、一番ポーズの維持が辛そうなのは、リュウソウピンクでしょうか。割と楽しているのは、ルパンブルー(笑)
 「予告する――」
 「国際警察の権限において――」
 「俺たちの騎士道!」
 「「「見せてやる!!」」」
 改造ギャングがギャングラー&ドルイドンの構成員部隊を繰り出して『ルパパト』主題歌をバックのドンパチに突入し、撮影技術の進歩などにより、大規模戦闘におけるワイド撮影のクオリティが上がっているのは、近作のよいところ。
 乱戦から、金銀・青青・桃桃黄・黒緑緑・赤赤赤、に分かれてスペシャルな武器交換(一応、クライマックスの伏線でもあり)を交えながら構成員軍団を蹴散らしていき、パワー担当としてクレーンを振り回すリュウソウピンク、久々に見てもちょっと不憫。
 スーパールパンイエローの飛行攻撃に続き、警察キャノンを両肩に乗せたスーパーパトレン2号が登場。
 「皆様、お待たせいたしました。僕の、最大の、見せ場。ずっとやってみたかった……スーパーパトレン2号! 二人とも、危ないから僕から離れてて!」
 「ハイ!」
 すっかりトワがなついていて、咲也、恐ろしい奴。
 だが、キャノンを放った途端に超警察緑は反動で派手に吹き飛び、弾丸は遠く明後日の方向へ。
 「ははははは! なんか、パワーアップしたみたい!」
 背後の崖にめりこむも、からっと笑いながら平然と立ち上がり……咲也、恐ろしい奴。
 見せ場に失敗した警察緑は、騎士緑をスーパー化させるも重くて動けないが、騎士黒が軽ソウルでフォローを入れて、乱れ撃ち。
 騎士赤はリュウソウ剣を警察赤へ、快盗赤はブーメランセットを騎士赤へ、そして自らはルパンマグナムを取り出す武器交換が行われ、
 「行くぜ、ルパンマグナム(ちゅっ)」
 確定:真ヒロインはやっぱりルパンマグナム
 シリーズ過去作には、最終的に“動物にしか心を開けない”ポジションに落ち着いた青い人も居ましたが、もはや魁利、お兄さんの次に心を開いているのが銃なのは揺るがしがたい事実であり、おめでとう魁利、今日から君は私の中で、真ヒロインが日本刀だった先輩と同じカテゴリだ!
 つまり、異形忍・紅トカゲと友達だ!!
 トリプル赤は群がる構成員を粉砕し、残るはガニマと翼マイナソーと緑のキノコ。
 翼マイナソーを、怪盗青黄&警察緑桃がつり出して引きはがすと、警察赤&騎士黒緑金がガリマに立ち向かい、火炎放射に警察赤が消防車で対抗するのは、『ルパパト』本編の逆の形、という事でしょうか。
 4人がガニマに組み付いて動きを止めると、前夜ノエルが始まりのリュウソウルより作り出したルパンソウルを騎士赤青桃が発動する事により、力を合わせて盗賊騎士ルパソウジャーが誕生。
 「予告する。あんたの、お宝いただくぜ!」
 ここから『リュウソウジャー』主題歌に乗せて、快盗赤銀&快騎士赤青黄の5人が、増殖したビークルを用いて5つのゴールド金庫を解錠する事で、騎士竜たちを解放。
 上述したように、『ルパパト』世界のルールと『リュウソウ』世界のルールを干渉させた末に、解答編に入って『リュウソウジャー』が表となった今作、「金庫」に象徴される『ルパパト』のルールを、『リュウソウ』のルールだけで打ち破るのではなく、3つの戦隊が力を合わせる事で覆す構造なのですが、ビークル増殖の力業を飲み込めるほどには美しく感じられず。
 『リュウソウ』劇場版の舞台としては、騎士赤青桃がスポットライトを浴びるのは納得できる一方、全体の4分の3ほどを実質『ルパパト』していた今作において、怪盗青黄&警察緑桃がマイナソー要員で場面から退場してしまっているのは率直に物足りないですし、「自分で金庫を開ける」事に意味を与えておきながら、最後の解錠に快盗赤銀が加わっているのも据わりが悪く、誠実であろうとした道中の仕掛けと、クライマックスにおける飛躍の絵図が最後にこんがらがってしまい、美しいフィナーレとして完成してくれませんでした。
 めっきり弱体化したガニマを見限ったキノコは、ギャングラーに退職届を出すと一目散に逃走し、残ったガニマとマイナソーは、13人一斉の一撃ソウルストライクにより、「地球のトップにのしあがりたかったーーーー!!」と断末魔を上げ、大爆死。
 ……うんだから、その為には真っ二つにしたら、駄目だぞ。
 「永遠に……」
 「「「「アデュー~」」」」
 「「「任務完了!」」」
 「これが俺たちの――」
 「「「「「「騎士道だ!」」」」」」
 コウは解放されたティラミーゴに駆け寄り、カウンターの巴投げ! なんて事はなく、互いに再会を喜ぶと、謝罪して和解。
 「君の言葉で自分の気持ちが決まった。ありがとう、カイ」
 「あ~……ごめん」
 右手を差し出すコウに対して、魁利がちょっと気まずいのは凄く『ルパパト』(笑)
 改めて本名を名乗った魁利がコウと握手をかわすシーンから、クレジットが画面下に入ってEDパートに入り、握手する二人を腕組みしながら見つめる二人。
 「俺たちも必ずドルイドンを倒さないとな」
 「待て。まだ騎士の存在が合法であるかは保留なんだ。くれぐれも無茶な真似をするのは……」
 「頭の固い事は言うな」
 「君に言われたくはない」
 そして、つかさにアタックするカナロだが……
 「申し訳ない! 暴走しがちな男は、職場だけで充分なんだ」
 つかさは圭一郎のお目突き役ポジションに落ち着き、すっぱりフられた婚活王子は、当たり前のように初美花にロックオーンするも、その前に立ちはだかるのは緑色のメンタルモンスター。
 「駄目です。あの、初美花ちゃんは、僕の、初美花ちゃんなんで」
 「咲也さんのものでもないですけど……まだ」
 「……え?!」
 初美花が若干口を滑らせて追いすがる咲也から逃げ惑い、アムールの国ではエンカウントし続ける事が大事なんですねノエルさーーーん!
 ……今作における一つの結論は、『ルパパト』が生んだ最大のモンスターは、夜野魁利でも朝加圭一郎でもなく、陽川咲也という事(笑)
 「安心しておなかすいちゃった~」
 アムールより団子なアスナは座り込み……本編を第20話ぐらいまで見た中では、割とアスナへの好感度が高いのですが、『リュウソウ』メンバーの中では毒気が薄くて安心できます(笑)
 「フランス料理なら作ってやるぞ」
 「ホント! うわは、やったー! じゃあね、麻婆豆腐が食べたい!」
 「麻婆豆腐……」
 天然系女子に食べたいものを聞いてはいけない……先輩も辿った落とし穴にはまる透真だが、辛うじて正気を保つと仏蘭西風麻婆豆腐を約束し、ノエルは律儀に返却しようとしたメルトに、ルパンソウルを今日の日の記念にとプレゼント。
 「欲しかったものも貰ったし、何より、僕が君たちにプレゼントしたいんだ。諦めない姿を見せてくれた、お礼にね」
 やたら嬉しそうなメルトは、夜な夜なマントを翻して「(ぱちっ)ルパンブルー」とか決めながらビルの谷間を駆け巡りたい鬱屈でも抱えているのでしょうか。
 思えば、平均頭脳レベルが高いルパパト勢と絡む関係でこれといって参謀ポジションとしては目立てず、腹ぺこ姫や婚活王子のような飛び道具も持たないので地味に不憫枠だったメルトの抱える闇はともかく、そのまま一同ドタバタする定番の形で、ふわっとエンド。
 お祭りクロスオーバー作品としては妥当ではあるものの、道中で『ルパパト』その後としてのシビアな面も描いていたにも拘わらず、快盗vs警察の要素がまるっきり削ぎ落とされたラストにちょっと面食らったのですが、細かく構造を分解してみると、この時点では『リュウソウジャー』のターンなので、必然的な帰結であるのだな、と一応納得。
 そこでも宙返りを一つ入れ、クレオンを除くとノエルに始まりノエルに終わる今作、究極的にはノエルの話、と上記しましたが、『ルパパト』的にはノエルへ色々フォローを入れる話であると同時に、ノエルがリュウソウジャーの「諦めない姿を見せてもらう」事で、Xに交わり分かれていた自らの行く道を定める話であったのかな、と。
 ノエルの抱えるジレンマは「アルセーヌを復活させたい」と同時に「世界の平和は平和で守りたい」であり、引き裂かれたその葛藤がルパンXとパトレンXの二つの姿になっているわけですが、実のところノエルがアルセーヌ復活を諦めれば、「魁利たちがルパンレンジャーを続ける必要がなくなる」&「国際警察はコレクションの力を維持できる」道が開けるのであり、恐らくノエルの中にはその葛藤も強くあるのですが……今作の裏の軸になっているのは、そんなノエルが“諦めない”事を選んで、「みんなで一緒に地獄へ行こうよ」と覚悟を決める物語かなと。
 元より、魁利たちは自発的にノエルの願いに協力しようと思っており(劇中でも、初美花のアルセーヌ・ルパンへの想いで裏付けられる)、既に一度踏み込んだ冥府魔道から軽々と抜けられるとも考えていないでしょうが、それでも躊躇を抱えていたノエルが、最後の最後まで、警察戦隊を含めて、“奇跡”へ向けて付き合ってもらう事を決めた物語であり、純粋なる願いの為に、真の怪物になろうとするノエルをルパパトが人の世界に引き戻すのが、一番美しい帰結なのではないか、などと妄想が広がります(笑)
 ……そう見ると、この映画が、“正しさ”の為の怪物になってしまう事を防ぐ物語(そしてそれは『ルパパト』本編と共鳴する)となっているのも、暗示的であるとこじつけも可能かなとか。
 『リュウソウ』は途中リタイアしたので、『ルパパト』好きとしての視点に終始しましたが……一本の映画として見ると、4分の3『ルパパト』で4分の1『リュウソウジャー』という厄介な構造に加えて全体のテンポが良いとは言いがたく、脚本が連名なのでどういう分担だったのかはわかりませんが、30分~1時間程度の映画作品と香村さんの相性が悪い印象が、また強まる事に。
 勿論、脚本以外の領分も大きいでしょうが、香村さんの持ち味である丁寧な目配りと段取りの付け方が、映画的なぶった切りや緩急の付け方と巧く接続されていないのかなとは思われ、TVシリーズだとあれだけ書ける人が劇場版だともうひとつキレないのは、興味深い点ではあります。
 全体としては嫌いではないし、これもTV本編のフォローを感じる圭一郎の到達点は好きですが、演目と舞台の噛み合っていない部分と、それをなんとか噛み合わせようとする仕掛けの部分に気が散ってしまうところがあり、面白さと同時に、なんとかもっとふさわしい舞台を用意できなかったものだろうか……と、そんな事を考えてしまう映画でありました。
 巨大戦も両作のサブキャラもほとんど削ぎ落とし、徹底した焦点の絞り込みを図って『ルパパト』その後にかなり力が入ってはいましたが、『ルパパト』としては、玩具はともかく映像ソフトの売り上げは良かったと聞くので、一番盛り上がっていた時に企画を立てて、年1のスペシャルドラマ仕立てで5年ぐらいかけて完結させるのがベターだったのではないかなと(笑)
 勿論、毎年毎年、アメリカの連続ドラマばりにえげつない引きで翌年に続きます! 多分、エピソード4の最後で、咲也が裏切る。
 「ば、馬鹿な……この距離で、拳銃より速いというのか……?!」
 「残念でしたね圭一郎先輩。僕が、古武術の使い手だという事を忘れていたのですか?」
 「おのれ咲也ぁ!」
 (ばきゅーん!)
 To be continued...