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さくっとドライブ

仮面ライダードライブ』感想・第37話

◆第37話「究極の味覚を狙うのはだれか」◆ (監督:舞原賢三 脚本:三条陸
 見所は、
 「これが俺の能力だ。相手の強さを受け、すぐにそれを上回る!」
 突然、凄く適当な事を言い出すハート様
 ……いやさ、なんというか、その……そういうのは、マッハやチェイサーの攻撃が一度は通用したがすぐに通用しなくなるのを強調して見せるとか、進ノ介が「何故ハートは短期間でこんなにも強く?!」と疑問を抱くとか、主人公サイドからのアプローチや前振りがあってこそ面白くなると思うのですが、突然、物凄く都合のいい戦闘生命体である事を公表されても、盛り上がりが消し炭。
 後付け設定が出てくる事自体はよくある話なのです、どうして後付け設定を劇的に見せる為の工夫が力強く欠落をしているのか。
 ロイミュード撲滅まで残りは45体……相次ぐロイミュード熱暴走事件を追う特状課は、都市伝説レベルで語られる幻のフレンチレストラン・シュプレムに辿り着き、暴走したロイミュードがいずれもシュプレムの客だった事を突き止める。
 果たして、店とロイミュードの暴走事件にはどんな関係があるのか? 再び店に向かった進ノ介の前には融合進化体クックミュードが出現し、店で使われる黄金のソースを利用して、メディックが人為的に超進化体を生み出そうとしていた事が明らかに。
 「全ては人類に、一日も早く滅んでいただく為ですわ」
 仲間を道具のように扱い、暴走死神ミュードをドライブにけしかけるメディックだが、それを止めたのは仲間を暴走から救おうとするハート。
 「やはり……こういう事だったんだね、メディック。君は今までも仲間の事を」
 「……でも、これも全て!」
 「黙れ! これ以上は必要ない! ……超進化への道は、自ら切り拓いてこそ価値がある!!」
 赤熱するハート様ロイミュードを仲間として大事にする姿勢は初期から積み重ねられている一方、進ノ介へのこだわりはどうにもこうにも無理矢理感があり、基本的には敵組織のボス級幹部と主役ライダーなのに、むしろ宿敵感ゼロに近い方がおかしいといえばおかしいのですが、進ノ介父問題といい、前半2クールは何をしていたのだっけ、と遠い目になってきます。
 一方、剛の元を訪れたチェイスは、
 「蛮野、今こそクリムと共闘するべきではないのか」
 とタブレットの中に呼びかけるが、ミスター・バンノはそれを拒否。
 「プロトゼロ、君は、クリムの一面しか知らない」
 何やら思わせぶりな言葉を口にするが、タブレット奪還の為、ナンバー006が剛とチェイスを襲撃し、やたらアクロバットな動きの雑魚ミュードに両者は苦戦。
 とにかく大事なタブレットを抱えて剛が辛くも逃走していた頃、ドライブTRはハートとの必殺キックの打ち合いに敗れ、つづく。
 『電王』『キバ』『ゴーバスターズ』などに参加していた舞原監督が初参戦。衣装設定も含めて、少し舞台的な――スポットライト的な意識を用いた、とでもいいましょうか――演出をする監督ですが(006と008の登場シーンが顕著)、それが『ドライブ』全体の作風と化合すると、ややもするとコント寄りになる部分がちらほらとあり、後編で良い方向にはまってくれると良いのですが。