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断罪! 海神ダイナミック!

ウルトラマンコスモス』感想・第34話

◆第34話「海神の怒り」◆ (監督/特技監督八木毅 脚本:林壮太郎
 ドイガキの大学時代の友人であり、全く無自覚にゼミの人間関係とかズタズタに破壊した過去がありそうで怖い、考古学者・吉井ゆかりが、第10話以来の再登場。
 周辺世界を広げ、キャラ(ドイガキ)の普段と違う面を引き出せる立ち位置として再登場は嬉しく、今回も古代遺跡から謎の碑文と遺物――不思議な音を奏でる貝――を発見した吉井は、その調査をドイガキに依頼。
 一方、遺跡にほど近い海底では謎の巨人像が発見され、碑文からそれは、海洋汚染に対して制裁を加える海の番人であると判明する。
 一度使ったらアリバイ達成、みたいになりがちな海用メカ・テックダイバーの再登場(第15話以来)も嬉しく、起動した番人に立ち向かうテックダイバーだが、番人の撃ち出す無限波動拳に押し負け、敢えなく撤収。
 碑文の更なる解読を進めていたドイガキと吉井は、貝の音色を聞ける“白き心を持つ者”が海神の怒りを鎮められる可能性を知り、碑文に示された場所へと車を走らせるが、ダイバーを退けた番人が、陸へ。
 そして何故か、海洋汚染とは全く関係の無さそうな荒野に飛び道具を連射……大丈夫ですか?! 眠りが長すぎてバグってませんか?!
 シンプルに、巨大なゴーレム! といったデザインは好きですが。
 「街へは絶対行かせるな!」
 「了解!」
 と前回を意識したような台詞が入り……
 「頼む……暴れないでくれ! 大人しく海へ帰ってくれ!」
 と言いながら全力でバルカン砲を撃ち込み、人類の軍事力で追い払う気満々な為、「戻れ! 戻ってくれ!」と言っておけば防衛軍と差別化できるのでは、という姿勢には、どうにもこうにも欺瞞が漂います(笑)
 地球汚染源を破壊したいのか、とりあえずセキュリティ施設を破壊したいのか、いまいち行動原理の不明な番人は、キャップ機とムサシ機を撃墜すると地上のドイガキ&村井に迫るが、囮となったドイガキが踏みつぶされる寸前、コスモスフライングクロスチョップ
 スペース鶴拳は海神マーシャルアーツの前に敗れるが、コスモスがなんとか番人を食い止めている間にドイガキ&村井がセキュリティを発動すると動きを止めた番人を、コスモスが海底に戻して問題は解決(というか先送り)。
 ストレートな環境破壊テーマに古代のマジックアイテムを絡め、スッキリして見やすい構造ではあったのですが、最も肝心な、“人類は唾棄すべきだけの存在ではない”部分の証明が、たまたま関係者(ゆかり)が“白き心”を持っていました、で済まされてしまったのは非常に残念。
 過去ゲストの再登場そのものは嬉しかったのですが、ゆかり自身もエピソード中で研究以外の何かをするわけではなく、ただ単純にそういう人だから、という扱いであり、人類は地球環境とどう向き合っていけばいいのか、に一歩も踏み込む事なく、ただ警鐘を鳴らしました! で終わってしまったのは、今作時点で数十年は定番のテーマだけに、あまりにも詰め不足でした。
 番人を前にした決死の行動により、ドイガキと村井がなんかいい雰囲気になって、つづく。
 次回――次なるチャレンジャーは、ギャラクシー力士?!
 ……ところで、『コスモス』次回予告は結構長い(約30秒)上にナレーションさんが割と喋りまくるので、当初は長すぎで喋り過ぎなのでは……? と「『80』再び」を危惧していたのですが、実際にはあまりにもベラベラ喋るのでエピソードの焦点があやふやとなっていき、次を見る時にはもう、予告で何を言っていたかほぼほぼ忘れている場合が多く、次回予告の新境地を感じます(笑)