東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
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高まる残念パワー!

地球戦隊ファイブマン』感想・第5-6話

◆第5話「みなしご銀河卵」◆ (監督:新井清 脚本:曽田博久)
 どうしてここまで悪夢的な……という、超凶悪なデザインと造形のコンドルギンが次々と赤ん坊を巨大な卵に変えてしまい、現場に駆け付けたファイブマンに突き刺さる黒い羽。
 卵を回収して姿を消した銀帝軍の目的は、卵の中で赤ん坊の細胞を変質させる事により、ゾーンの尖兵としてコンドル人間軍団を作り上げる事であり、現地人を戦力として利用しようとする作戦は悪の組織サイドの株を下げがちですが、指揮を執るのをドンゴロスにする事で、節約を旨とする経理担当の性格と掛け合わせたのは、秀逸なアイデア
 鳥と卵は繋げやすいモチーフでありますが、赤ん坊の怪人化というと『超人バロム・1』第26話「魔人ハネゲルゲが赤い月に鳴く」(こちらの怪人は始祖鳥の羽より作られた悪のコウノトリ)を思い出すところで、あれも悪夢的なエピソードでありました。
 親から幼子を奪う作戦を、親の顔も覚えていない末の双子の心情に繋げ、文矢とレミは囮作戦を決行。またも見る側の心を抉ってくる第1話回想が挿入される中、首尾良くコンドルを誘き出すと、カウンターパンチから逆襲のターンで軽快な集団戦に突入するが、そこに飛来する謎の銀河卵。
 ドンゴロスの子供を名乗るが追い払われた喋る卵は凄い勢いで転がっていき、卵を追った文矢とレミは……撃たれた(笑)
 卵は、フィーリングで父ちゃん母ちゃんを探す銀河の孤児で、ゾーンは悪い連中だと説得しようとした兄妹を、またも光線で攻撃(笑)
 「僕はねー、僕は、父ちゃん母ちゃんに抱いて貰いたいんだ。抱いて暖めてくれたら、僕は生まれるんだ。この卵から出られるんだ。父ちゃん、母ちゃん!」
 明らかに危険な生命体の銀河卵は両親を求めて飛び去り、コンドル卵作戦に「親と別れた子供の気持ちが、俺たちにはビンビン伝わってくるんだ」と怒りを燃やしていた文矢がシンパシーを抱くのかと思いきや、追いかけていけばそこにゾーンのアジトがある筈、と凄くドライに切り替えました!
 両親の気配を感じ、銀帝軍がコンドル卵を温めている洞穴に飛び込んだ銀河卵は、ドルドラ、ザザを次々と母ちゃんに指名するが……
 「よしてよ! そりゃあ私は卵から産まれたけど、私もまだ独身よ!」
 さらっと爆弾発言が飛び出し、ザザの衣装モチーフは本当に卵だと判明しましたが、これはいずれ、頭の殻が取れるとスーパーザザになる布石でしょうか(笑)
 銀河卵を追って洞穴に潜り込んだ文矢とレミは、邪険にされる銀河卵を見ていられず、「この中に親が居るなら名乗るべきだ」と謎の銀河語で交渉するが、場の勢いに飲まれたドンゴロスは、恐らくゾーンが滅ぼした星の生き残りでは無いか(だから気配を感じるのでは)、と残酷な推測を口にする。
 怒りの銀河卵はビームを放ち、洞穴から転がり出すコンドル卵の大パニックで、無数の巨大卵が転がっていく映像は面白い。
 兄妹揃って主題歌バトルに突入し、黒黄による双子のツインアクションから、怒濤の連続攻撃でブラザー!
 ところで、必殺フォーメーションの都合により全員を近接武器にしなくてはいけなかった為か、個人武器の押し出しがもう一つ弱い今作、特徴的なリボンの黄はともかく、赤桃が剣で被るなど苦しさが見えるのですが、鉄アレイでぶん殴る青は、ホント凄い(笑)
 大地を蹴立てるゴルリン4号により巨大コンドルギンが誕生すると、飛行体当たりに苦しむファイブロボだが、カウンターパンチを叩き込むと、超次元ソード。
 「「「「「銀河の子供の、怒りを知れ!!」」」」」
 かくしてコンドル人間作戦はファイブマンによって阻止され、両親を求める銀河卵は、再び宇宙へ……
 ナレーション「果たして、本当にゾーンの中に、親は居なかったのであろうか?」
 え、えーーーーー?!(笑)
 洞穴のシーンで、ゾーン構成員の一人が思わず卵を抱き止めてしまうもなんか気まずい、みたいな思わせぶりな描写があった後で、そんなオチを付けないで下さい……。
 思い込みが激しい上に、割とアグレッシブかつ攻撃力が高くて危険度高めの銀河卵、銀河闘士の幼生ではないかという気がしてならないのですが、デザインからすると、父親は、ガメルギンですかね……。
 「抱いて暖めてくれたら、僕は生まれるんだ。この卵から出られるんだ」が自己申告ばかりではなく、そういう生態の生物だとすると、意識も行動力も持ったまま卵の中で生き続ける悲劇的な未来しか思い浮かばず、どうしてここまで重い挿話が持ち込まれたのか困惑するところもあるのですが……2クール目の終わりぐらいに「父と母の仇だファイブマン!」と、成長して地球に帰ってきたらどうしよう(藤井先生ならやりかねない)。
 次回――またもレミ回。

◆第6話「働き者は嫌いだ」◆ (監督:新井清 脚本:渡辺麻実)
 『超電子バイオマン』~『高速戦隊ターボレンジャー』まで6年連続で続いていた、曽田博久→藤井邦夫のパターンが崩れ、前作にも参加した渡辺麻実が、サブライター一番手として登板。
 地球人類の勤勉さに目を付けたドルドラが、実験闘士エノキラーギンを作り出し(銀河キノコを貼り付けられた黒いシルエットの人間が、闘士に変貌する新パターン)人類総仕事行きたくない計画を発動する!
 「あいつは働き過ぎだ! 許せん!」
 エノキ胞子を浴びた人間は働く事を辞めて怠け者になってしまい、エノキ怪人の抱える謎のルサンチマンに、若干の扇澤延男テイストを感じます(笑)
 人間のやる気エネルギーを吸い取って体内に根を伸ばす銀河エノキに寄生され、怠惰になってしまった父親に代わり、健気に働く八百屋の亮太少年。その姿を見たレミはエノキ追跡を中断して配達を手伝い……電撃戦隊なら、この少年を囮に使うところですね!!!
 「ふふふ、この星の運命も、時間の問題。ふっはははは、ふっはははは!」
 「……例のファイブマンの方は大丈夫なのか」
 酒杯を傾けるドルドラに対し、淡々と剣を磨きながらビリオンは厭味を飛ばし、ガッシュ(『マスクマン』)や後のブラックビート(『ビーファイター』)など、黙々と武器を磨く姿でストイックな戦士のイメージを出そうとする系譜なのですが、初の作戦が初の作戦だけに、現実逃避して剣に話しかけているようにしか見えません。
 飲酒=失敗フラグ、とメドー様からお小言を頂戴したドルドラだが、神出鬼没のエノキパニックは拡大する一方で、世界中が大混乱。
 手の打ちようが無い星川兄妹だが、レミは八百屋の手伝いを続けており……電撃戦隊なら、この少年を囮に使うところですね!!!
 ところが、懸命に働く息子の姿に反応を見せた八百屋父が、キノコワルド……じゃなかった、エノキラーギンの「働き者は嫌いだ」という言葉を口にした事から、ゾーンの目論みに気付いたレミは自ら囮になってエノキを誘き寄せる事に成功し、ザザを叩き伏せる。
 「なんだ……この底知れない力は? なぜだ?! なぜそうまでして?!」
 「人間はね、ただ我武者羅に働いてるだけではないのよ! 家族や、愛する者の幸せを願ってるからこそ、一生懸命働くのよ!」
 ドルドラの着目した「働く」の意味を、今作の主要テーマである「家族愛」へと綺麗に繋げ、ここまで見た渡辺脚本の中では、一番の出来。
 戦闘員を相手の大立ち回りからレミが変身した所に兄姉も駆け付け、まあ今回の作戦に関しては、事前に相談していてもなんの問題も無かったとは思いますが(笑)
 今回も主題歌バトルから兄妹戦士・ブラザーアタック! 巨大化システムの都合でトドメを刺しきれず、毎度怪人が全身から火花をあげるばかりなのがやや爽快感を欠きますが、いずれ合体兵器と、新巨大化システムがあるのかどうか。
 キノコの傘がどこか甲殻めいて、キノコ×カニ、のハイブリッド感あるデザインが格好良いエノキラーギンは巨大化し、マシン攻撃を浴びせてからのトリプルジョイントで、手早く超次元ソード。
 「銀河に一つのこの星を!」
 「「「「「守りたまえ!」」」」」
 さすがに毎回考えるのはハードルが高かったのか、或いは、脚本家への連絡ミスだったのか、決め台詞が第2話のものに戻って、超次元二刀流で滅殺。世界は元の活気を取り戻し、次回――逆襲の長女。