東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
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仮面ライダー鎧武』感想・第37話

◆第37話「バロン・サッカー対決 夏の陣!」◆ (監督:柴崎貴行 脚本:毛利亘宏 原案:鋼屋ジン
 貴虎とミッチの元に急ぐ紘汰だが、昆虫めいた外見の謎の怪物に襲われ……オーバーロードでは無いそうです。
 一方、ベンチに腰掛け、緑ロードに切りつけられた傷を気にする戒斗の前には、DJサガラが姿を現す。
 「葛葉紘汰との差は開くばかりだな」
 「……なんだと?!」
 「あいつはどんどん成長してるぜ」
 ……言っていて恥ずかしくないのでしょうかこの人…………いやまあ、そんな精神性は量子レベルでも観測不能だとは思いますが……。
 突然クラックが開くと、“新沢芽市”で戦っていた鎧武が飛び出してきてレモンバロンと戦い始める説明皆無で意味不明の展開で、手も足も出ずに極フォームに叩きのめされるバロン。
 「これが今の葛葉紘汰だ。あいつは、更に前に進む覚悟を決めたぜ」
 …………いや、先日、「禁断の果実って美味いのかな?」レベルの事を言っていた記憶があるのですが……。
 謎鎧武の大砲を受けて吹っ飛ばされた戒斗は、何故かサッカー場に転移すると某森崎くんばりの勢いでゴールポストに叩きつけられ、そこではザックや城乃内、更には初瀬など、見覚えのある顔が、サッカーしていた。
 初瀬が存命で、ドリアンや城乃内とチームを組んでいる異世界が脇腹に痛くて、あっけらかんと受け止めていいのかどうか困ります。
 「ヘルヘイムに侵食されていない……別の世界に来てしまったという事か」
 アーマードライダーの力を用いて必殺シュートが放たれる、つまるところ『イナズマイレブン』や『熱血高校ドッジボール部 サッカー編』のような世界へ飛ばされてしまった戒斗は、とりあえず黄金の果実を目指してサッカーする事になり、一周回ってホビーアニメの文法に戻っている事で、意味不明なサッカー編が『鎧武』として成立しているのを、鮮やかなアクロバットと見るか、自棄の生んだ奇跡と見るか難しいところですが、『鎧武』のif世界としては一定の納得があります。
 「無様なシュートだな。本当のシュートを、教えてやろうか」
 特別出演・中村憲剛川崎フロンターレ)の指導を受けて、戒斗は着々と《サッカー》スキルのレベルを上げていくが、その前に謎の少年が出現。戒斗も昆虫怪人をけしかけられてバロンへと変身し、兄弟対決の末に貴虎絶命?! の緊迫した展開の直後に「今週はサッカー特別編です」をお届けする事にスタッフとしても心苦しさがあったのか、ふんだんにバトルを盛り込みつつ、挿入歌てんこ盛りの趣向で進行。
 ……まあ、サッカートピアでボール蹴っている戒斗の後に、貴虎&ミッチを必死に探す紘汰に場面転換されると振れ幅が大きすぎて受け止めきれず、脳が「物語としての咀嚼」を拒絶するので、いっそ戒斗サイドだけで構成できなかったものか、とは思いますが……。
 紘汰が謎の気配を感じていた頃、サッカートピアでは修行を積んだチームバロンの快進撃が続き、いよいよ宿敵チーム・シャルモンと激突。シャルモンには助っ人として太田宏介(FC東京)が加わるが、チームバロンには、中村憲剛が参戦。
 突然、「戒斗、助っ人になってやるよ」と現れる中村憲剛は非常に面白いのですが、何が、中村憲剛選手をそこまでさせるのかは、わかりません!
 再び虫怪人に襲われた鎧武はこれを極フォームで撃退するが、クラックを通って逃げ出した虫怪人はサッカートピアに出現し、太田・中村のコンビネーションによるファイヤーショットが怪人に炸裂!
 バロンはレモンエナジーすると怪人を撃破するが、謎の少年が現れると異世界の記憶(という名の劇場版映像)を消され、元の世界で目を覚ます……。
 「俺がサッカーだと…………何をやろうと変わらない。俺は俺の力を証明してみせる」
 『トッキュウジャー』合体SP、『キカイダーREBOOT』コラボ回に続き、作風と相性の著しく悪い番外編(企画回)を任される事になった毛利さん、戒斗の求める“強さ”とは何かを示す事でせめてもの一貫性を持たせつつ序盤のダンス要素も取り込もうとするのは毛利さんらしいですが、今回に関しては一貫性は持たせなくて良かったのではというか……一話限りの白昼夢扱いにしてくれた方が、脳が消化しやすかったです(笑)
 最後に、恐らく劇場版ボスと思われる、どこかで見たようなデザイン(順序は逆でしょうが)のリンゴっぽいライダーが思わせぶりな事を呟くだけ呟いて、クラックの向こう側――サッカートピア?――に姿を消して、つづく。
 地獄のようなタイミングの劇場版宣伝回でしたが、今作の場合、基本的にどこに入れても地獄のようなタイミングになるので、そもそもどうしてこんな事をしてしまったのだろうかというか、劇場版への導線としてはリンゴザードがぶつぶつ呟くだけでも良かったのではないかというか、自分が海に沈んだ次の回の最大の見所が、「無様なシュートだな。本当のシュートを、教えてやろうか」だった時の貴虎兄さんの気持ちをグロンギ語で答えなさい(30点)。