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掴め空に届く夢を

『魔進戦隊キラメイジャー』感想・第41話

◆エピソード41「ありのままでいたい」◆ (監督:葉山康一郎 脚本:横手美智子
 「地球……人間……文化……様々な、モノ、コト……あ~~~! 良いアイデアが浮かばないー!! スランプだ……」
 「ぐちゃぐちゃ泣き言……みっともないね」
 「ゼロからアイデアを生み出すのは大事業なんだ! そしてそのアイデアは、奇抜で! 斬新で! 面白いものでなくてはならないぃ!」
 あ、やっぱり、そこ大事なんですね。
 「奇抜で斬新? 心底くっだらないね」
 そして、台詞のテンポの都合かとは思いますが、「面白い」を否定しないヨドンナ(笑)
 「ヨドン皇帝が求めているのは、ひたすら強くて強くて強い兵隊だよ!」
 「……ならば、面白くて! 強い奴を見せてやる!」
 やっぱり、そこ大事ですよね……。
 「かつてない、最高最邪悪の邪面師をな!」
 苛立ちを隠せないクランチュラはガルザを突き飛ばすようにして足早に去って行き……
 「クランチュラ……最近変わったな」
 ガルザ、祖国を裏切った理由の何割かが「兄王の横紙破りと独断専行へのストレス」な組織人なので、同僚の様子を気にせずにはいられないのが、おいしい男(笑)
 「単に焦ってるだけでしょ。ヘマばっかりだしね」
 「……ふぅむ」
 冷たく突き放すヨドンナだが、クランチュラの去った後を見つめるガルザのアップが意味ありげに挟まれ……果たしてこれは、20%失った影響なのか(笑)
 そして階段に座り込むクランチュラは、「最高傑作」を地球へと送り込み、ヨドン反応に出撃したキラメイジャーが目にしたのは、地面に倒れ伏す人々。
 「脈拍は正常……顔色も悪くな……い? エッ?」
 倒れていた警官の制帽が頭から生えた猫耳を隠していた、というのはナイスアイデアで、小夜がたまに見せるドスの効いたリアクションも独特の面白さがあります(笑)
 「んにゃぁ~~」
 「「「猫?!」」」
 人々はどういうわけか、頭から猫耳を生やした猫人間と化しており、首を捻る6人の前に姿を現したのは、まんま猫の顔をした最高最邪悪の邪面師!(そういえば、『魔法戦隊マジレンジャー』に猫キャラが居ました)
 「にゃーっはっはっは! 吾輩は、マネキネコ邪面であるにゃー。猫は我が儘、猫は気まぐれ、猫はよく寝る。人間を、みーんな猫にして、気力をネコソギ奪う、クランチュラ様の、最高最邪悪作戦にゃー!」
 本人の主張はともかく、どこか気の抜けた邪面師だが、そういう時こそ落とし穴が待っているのがスーパー戦隊のディスティニー。
 まんまと猫ビームの直撃を受けた赤緑桃が猫耳つけた猫人間と化してしまい、猫まっしぐら。
 野生の趣くままに好き勝手を始める充瑠・瀬奈・小夜にパニック状態に陥り、小夜猫に擦り寄られた青は心頭滅却し始めるが、招き猫邪面は、猫は我が儘、猫は気まぐれ、猫はよく寝るを実戦してお休みタイムに突入してしまい、作り出したクランチュラさえ振り回される事に。
 ……まあそこで、戦力半減したキラメイジャーにトドメを刺すのではなく、邪面師の制御の為の対策を講じねば! と撤収してしまうのが凄くクランチュラですが、猫充瑠がその装飾品に気を取られて後をついていってしまう……。
 瀬奈と小夜を確保した残りのメンバーは充瑠の行動に気付かずココナッツベースに一時撤収し(担当の銀……)、しばらく瀬奈と小夜の猫なりきりタイムで坂本浩一監督がメガホンを奪い取りにきそうな勢いですが、前回の怪獣映画的演出や今回後半の字義通りのキャットファイトなど、葉山監督は坂本監督のフォロワーだったりするのでしょうか(笑)
 博多南兄弟は猫派、為朝と時雨はそうでもないと判明し、マッハの変態性癖は控え目な描写に抑えられる一方、充瑠の事をすっかり忘れている昭和の男が、いくら猫化しているとはいえ同僚の成人女性二人に鍋から直接ねこまんまを食べさせようとする日曜朝のお茶の間にはお届けしにくい映像が展開しかけるも、猫の我が儘により回避。
 一方、クランチュラの後を追いかける猫充瑠は、追い払おうとするクランチュラの銃撃を猫回避。
 猫充瑠がクランチュラに興味を示すところでシーンが切り替わった際は、猫化からヨドンヘイムに入り込んでしまうルートかとドキドキしたのですが、クランチュラの衣装のひらひらに面白がって絡んでいる内に、猫充瑠の携帯しているスケッチブックが地面に落ちてクランチュラがそれに目を止め……ここに来て、ま、まさかの創作者繋がり…………!!
 「そうか……おまえも作り手だったのか」
 今回、クランチュラが冒頭からカリカリし通しだった事で、ここで声のトーンが落ち着くのが、極めて効果的に機能。
 「私と同じように、色々なものをイメージしていたんだなー」
 侵略者の幹部がごく普通にそう認識する一方で、国民がこの能力を持たないクリスタリアはやはり色々とヤバいのでは……と本編序盤の疑問が改めて首をもたげる中、スケッチブックの中身に興味を示しながらフラフラ歩いていたクランチュラと、それに付きまとう猫充瑠は、屋外ステージでポスターを作成中の集団と遭遇。
 凄く普通に声をかけるゆるゆるぶりながら、クランチュラの姿を見た市民が逃げ出した後、描きかけで放置されたポスターに猫充瑠がスタンピングを始めたのを見たクランチュラは、そこに忘れかけていた“遊び心”を見出す。
 「遊びか……。地球の様々な物事は、面白かったなぁ。地球を知れば知るほど、アイデアが浮かび、次々に、それこそ幾らでも邪面を作り出す事が出来た!」
 地球を軍事制覇する筈が、いつの間にやら心を地球の文化に侵略されていたクランチュラの述懐に合わせて数々の邪面師が振り返られ、「怪人の面白さ」を強く押し出してきた今作が、最終盤に作品としてその存在に大きな焦点を当ててきてくれたのは大変嬉しかったです。
 勿論、「怪人が面白い」と「作品が面白い」はイコールではありませんが、やはりシリーズとして大きな魅力と武器ですし、間違いなく今作の強みの一つであったので。
 「それが今は……なんてザマだ」
 落ち込むクランチュラは猫充瑠のくわえた絵筆を取り上げると自らもポスターの模造紙へ向かい――

 ―― まだ真っ白なスケッチブックを 滑り始めた線 どこまでも 行ける気がした

 図らずも充瑠との共作が描き出されていく中で、クランチュラは“自由な”創作の楽しさを取り戻していく。
 「奴が変わったのは……五分の一を、失ってから」
 ヨドンヘイムでそれを見つめるガルザは呟き、あわやの退場劇から奇跡の復活劇としてはだいぶトンデモだった「クランチュラ1/5」の件がしっかり拾われて、「悪の翻心」という以上に「人格の必然的変化」がもたらされていたとしてきたのは納得度が上がって鮮やか。
 最終章を前に作品の諸要素の集約に入っているエピソードが今作2本目の横手さんになったのは、大筋のオーダー多めの助っ人的な雰囲気を感じますが、作品の構成要素を組み上げてまとめるのが巧い&塚田P作品の終盤を過去に経験している事がピタッとはまって、横手さんの長所が活きた印象。
 また葉山監督も、CG加工やくどめの顔アップなどを控えた上で要所の間も効いて、全体の雰囲気作りに好感の持てる演出でした。
 「完成だ。久々に楽しいという思いを味わったなぁ」
 猫充瑠の奔放なスタンピング(「芸術は、めっちゃビリビリだー!」の回と繋がっているのも巧く、モダンアート要素の取り込みでもあり)を活かしながら合作の蝶を完成させるクランチュラであったが、地球へ繰り出したヨドンナが昼寝中の招き猫邪面を鞭でしばいて闘魂注入。
 招き猫邪面ファイヤーが猫人間たちに凶暴化の指令電波を放つと、その影響は猫充瑠にも及び、猫充瑠はポスターを引き裂こうと暴れ出してしまう。
 「おい、よ、よせぇ! 絵には手を出すな! せっかく楽しかったものを、台無しにするなぁ!」
 完全に、敵味方の枠を越えて地球人と芸術で繋がってしまったクランチュラさんですが、そこに現れたヨドンナが、絵をズタズタに破壊。
 「くだらないこと言ってんねぇ。楽しいとか面白いとか、全くわけわかんないね。全てはヨドン皇帝の、役に立つか立たないかだよ」
 ……「面白い」を否定してくれて、良かった!(笑)
 ヨドン皇帝の力が強まっている影響なのか、ヨドンナは登場当初の無機質でサディスティックな空気を纏い直し、全ては皇帝にとっての利用価値である事を強調。ヨドンナとクランチュラの対立の形を取って、終章を前にヨドン軍の「悪」の本質が浮かび上がるのは、巧い構成になりました。
 「ネコカンリガニーを召喚するのか」
 「名前なんかどうでもいい」
 「ぐぬぬぬぬ……」
 「大事なのは強いかどうか。役に立つかどうかだ」

 ―― 夢を描くけど 外の世界 はみ出せないまま

 作り手のこだわりを頭から否定したヨドンナは杖を拾って邪面獣を召喚し、頭部に缶詰(舌は魚モチーフ)そのものという猫缶怪獣の、凄く大雑把な感じだけど、凄い『キラメイ』らしさ(笑)
 猫充瑠と同じく凶暴化した猫瀬奈と猫小夜に手を焼きつつ街へ出撃した黄青銀は、怪獣要員として銀がワンダーチェンジ。
 一方、クランチュラは徹底的にヨドンナに責め立てられ、いよいよ打ち切りを宣告されていた。
 「ろくな邪面師も作れない上に、敵とお絵描きごっこ。もうあんたの価値は無いみたいだね」
 「……くっ!」
 「なに? 文句あんの? こんなものになんの価値も無いんだよ」
 クランチュラを突き飛ばしたヨドンナは無惨な姿となった絵を執拗に踏みにじり、悪質なクライアントによるパワハラに次ぐパワハラに作り手の尊厳を根こそぎ奪われそうになったその時――
 「やめろぉぉぉぉ!!」
 遂に絶叫しながら立ち上がったクランチュラは、ヨドンナに掴みかかろうとするもカウンターの鞭を振り下ろされるが、クランチュラをかばってその一撃を弾いたのは、猫充瑠!
 今回、演技の面では猫充瑠が大変素晴らしかったのですが、猫だけど、きっちりヒーローとしての格好良さも見せてくれたのが、魂の表現として実にお見事でした。
 ヨドンナを威嚇する猫充瑠の姿を見たクランチュラは、猫騙しならぬ猫起こしで充瑠の猫洗脳を解除し、直後、半猫充瑠が肩に置かれたクランチュラの手を払って敵対の姿勢を見せるのが、劇作上の手抜きをせずに状況を引き締めてくれて大変良かったです。
 「行け! キラメイレッドー! おまえはここに居るべきではない! 他にやるべき事がある!」
 ヨドンナを食い止めようとするクランチュラの行動に困惑しつつも、充瑠は仲間の元へと走り、クランチュラは一人、ヨドンナと対峙する。
 「私は……忠誠よりも……侵略よりも……大事にしなければならないものがある。それは! 私という! 邪面使いの誇りだ!」

 ―― 実は もっと 周りの目は気にせずに

 「……誇り? まーたくだらない事言い出した。あんた本当におかしくなっちゃったね?」
 「残念ながらそれは違う。私は研ぎ澄まされ、より純粋になったのだ。作り手として! ……もはやここに居る意味は無い!」

 ―― 叫び出したい! 走り出したい! そう 感じたなら キラメイgo!

 クランチュラがヨドン軍に背を向ける決断をした頃、青黄はねこじゃらしにまとわりつく小夜と瀬奈をかばいながらペチャット軍団を蹴散らし、この終盤に猫じゃらしバトルという新機軸を盛り込んできてバトル面もしっかりと楽しませてくれます(笑)
 ハンデを背負いながら善戦するも招き猫邪面の猫クローで変身が解けてしまう為朝と時雨だが、そこに駆け付けた半猫充瑠がクランチュラ直伝猫起こしで瀬奈と小夜の猫洗脳を解除すると、ちょっと猫が残りつつキラメイジャー復活!
 「「「「「キニャ(ラ)メイチェンジ!!」」」」」
 5人は一部猫バージョンのフル名乗りを披露し、5人全員でやるとクドくなった気がするのですが、名乗り順のマジックにより、猫→ノーマル→猫→ノーマル→猫、と交互になったのが絶妙な塩梅となって、猫に混ざって普通に名乗る黄青もおいしくなりました(笑)


「「「「「キニャッと参上!」」」」
「「「「「カニャッと解決!」」」」
「魔進戦隊!」
「「「「「キラメイにゃー!!」」」」」

 ……はやってくるとは思っていましたが、フル名乗りを含めて、この局面で突っ込んでくるのは凄く『キラメイジャー』で、前回に続き、作品ギミックへのこだわりは嬉しいポイント(フル名乗りそのものが、割と久々な気がしますし)。
 そして、猫充瑠は明らかに、普段より強い(笑)
 激しい猫バトルが展開し、半ば自棄になったイケてる二人も激獣キャット拳で参戦し、磨き抜いた野生のパワー! 華麗なコンビネーション攻撃から必殺のダブルドロップキックが招き猫邪面に炸裂する一方、ヨドン軍に退職届を叩きつけたクランチュラはブラック上司に追い詰められていた。
 ……本編ここまでの戦績を見ると普通にクランチュラさんの方が強そうではあるのですが、地球上の澱みの蓄積によりヨドンナが強くなっているのか、クランチュラさんの戦闘力はヨドメーター付きの杖にだいぶブーストされていたのか。
 「戦い、勝利する為だけに、邪面を作り続けるのは、しんどい! もっと自由に楽しく作ってみたい! そんな生き方も、きっとある……! あいつが! 教えてくれたぁ!!」

 ―― 未来が始まる風を 掴んで上昇 キラリ キラメンタル
 ―― 好きなことを 信じるチカラ!

 「おまえはもう用済みだ」
 そんなクランチュラの心からの叫びに対してヨドンナの中からヨドン皇帝が展開し、退職を求める重役の処理の為、空気(澱み)の薄い地球にわざわざ自ら出てくるヨドン皇帝は、やはり生真面目なトップの気がします(笑)
 「消え去るがいい、クランチュラ」
 皇帝の攻撃を全身に受けたクランチュラは、スケッチブックの枠の外へと伸ばしかけた手を虚空に彷徨わせながら埠頭から海へと落下し…………街では猫缶怪獣に苦戦していたドリラーが、地下の温泉を掘り当てるワンダー温泉で邪面獣と邪面師を同時攻撃。水に濡れて招き猫邪面の動きが鈍った隙にキラメイにゃーはゴーアローを召喚し、アローとドリルの同時フィニッシュが、同じ貫通系の技という事で綺麗にシンクロ(この辺りは、竹本監督好みの画面構成であり)。
 完全に猫化の解除された赤は慌てて駆け出すと、ポスターの残骸を発見。
 「気のせいじゃなかった……ちゃんと楽しい事があったんだ」

 ―― キラキラ輝く為に 僕らは 巡り逢ったと思うから

 充瑠はクランチュラとの束の間の心の繋がり、クランチュラとも自由に楽しい時間を過ごせた気持ちを皆が持てればいいのに、と仲間に語り、それもまた、傷つき磨き上げる出会いであったのか……?
 個人的には、充瑠はクランチュラとの交流については思い出せないまま、ただなんとなく見覚えのあるペイントの跡を目にする……とかの方が好みでしたが、この後のシーンを考えると、最終章に欠かせないピースになるのでしょうか。
 ……そんなわけで、海落ち・ガルザが妙に気にしていた・海面に頭飾りだけが漂っている……的なシーン無し、という事でワンチャンスあるとは思いましたが、ガルザに拾われてクランチュラ生存が、おまけコーナーにねじ込まれました!
 「俺の為にやってもらいたい事がある」
 完全に本編のストーリー進行の一部を、普段ギャグのおまけコーナーに持ち込むのはあまり良くない手法とは思いますが、前回もコミカル調とはいえ叶えまストーンのエネルギー切れを示していましたし、ここから最終章はそういう使い方になるのやら。
 今回も奇跡のサバイバル能力を発揮したクランチュラさん、これまでの侵略活動における破壊行為はかなりの罪業が積み重なっていますし、今回も別に、20%を失い猫充瑠との交流を経て善人になったというわけではなく、組織に嫌気の差したマッドサイエンティストが、私はもっと面白おかしく人様の迷惑とか考えずに好きな発明をしたいのだ! と言い出したようなものなので、最終的な運命の着地点は五分五分といった気配ですが、最後まで面白く使ってほしいキャラクターです(その点でここで、あくまで“悪”の側であるガルザに拾わせる事でなし崩しルートを避けてくれたのは良かった)。
 前々回、最終章で姫様のもうワンジャンプに期待したい、と書きましたが、クランチュラさんがまさかの4回転半を決めてくれたので、姫様は無くても仕方ないかな、という諦めは付きました(笑)
 今回巧かったのは、充瑠を猫にする事で充瑠からの敵意をカットした点で、これにより、猫騒動をコミカルに描きつつ、地球とヨドン軍の緊張関係を話の都合で台無しにしない一線を保ったまま充瑠とクランチュラの接触を描けたのは、お見事。
 クランチュラもクランチュラで、猫充瑠だからこそ普段よりも気安く接する事が可能になり、その自由さ(ただし、絵への興味やクランチュラをかばうなど、充瑠自身の魂の本質は失われていない)に心を動かされた……という話運びがスムーズになり、「動物には心を許せる人」パターンのアレンジといえるのですが、全体の説得力が巧く引き上げられました。
 そして瞠目すべきは猫充瑠の破壊力の高さで、私常々、充瑠は子犬系だとばかり思っていましたが、猫×充瑠をひらめキングしたスタッフの慧眼には、恐れ入るばかりです。
 好きなことを仕事にしたら疲れる事も多いけど初心に戻って自由にやったら楽しい! は、現実とのシンクロが露骨すぎて、個人的には少々やり過ぎに感じましたが、この辺りは人によって響き方が大きく変わりそうな要素ではありましょうか(例えば私にとって『ボウケンジャー』會川脚本回のメタ創作論が、かなり突き刺さるものだったり)。
 年明け少々、不満点の目に付く事が多かったのですが、今回はここまでの要素を拾い上げながらラスト4話に加速を付けて雪崩れ込む、満足の出来でした。
 そんなこんなで次回――姫様とクランチュラさんが凄絶なデットヒートを繰り広げるヒロインレースに場外からパイプ椅子を担いだ柿原さんが乱入し、いよいよ最終章!