『海賊戦隊ゴーカイジャー』感想・日記タイトル&エピグラフ元ネタ集(その4)
-感想記事タイトル編-
●第39-40話:気のせいかな カルビのぬくもりを感じるのは
『電磁戦隊メガレンジャー』EDテーマ「気のせいかな」歌詞「気のせいかな 手首にぬくもりを感じるのは」より。
「メガ」回と「タイム」回の組み合わせで「メガ」を取ったのは、どうしても焼き肉ネタを入れたかったからで、「タイム」回が割としんみりしたいい話だったのに、こんなタイトルで各方面にすみません。『メガ』EDは放映当時はそんなに好きでもなかったのですが、時を経てじわじわといい歌だなぁと感じるようになっていて、『ジェットマン』EDもですが、バラード系EDは、全編終了後に、ああ成る程そういう歌だったのか、となったりするなと。
変身ブレスの歌、という変わった切り口なのですが、「元気を半分 分けることくらい オレにだってできるさ」とか「いつだって どこだって つらい時は力になるさ お前がしてくれたみたいに」とか、好き。またこのEDテーマを挿入歌に用いる第17話が、歌詞を物語に上手く取り込んでなかなかの秀逸回だったり、と『メガレン』を語り出すと発作的に長くなるので、これぐらいにします。
●第41話:レッツ! ゴーカイチェンジ!
『電撃戦隊チェンジマン』変身キーワード「レッツ・チェンジ!」より。
アイムの海賊入りの経緯が明かされるエピソードですが、過去戦隊を重ねるならこれは『チェンジマン』だ! と思ったので、『チェンジマン』絡みのネタで。もともと『ゴーカイ』の基本設定は『チェンジマン』と重なる部分があるのですが、特にこの回は『チェンジマン』への意識もあったのかもしれないな、と。
●第42話:勇者が行く?
『バトルフィーバーJ』EDテーマタイトル「勇者が行く」より。
ハカセに伝説の勇者疑惑(笑)が浮上する回という事で。書いた後に、この歌の歌詞を既に用いていた事に気付いて、少し失敗したと思ったのですが、割り切りました。
●第43-44話:決めるのは いつでも 君自身だ
『海賊戦隊ゴーカイジャー』挿入歌「海賊(つわもの)たち~宇宙海賊のテーマ~」歌詞より。
第43話において、ハカセが処刑場に乗り込むシーンで用いられたのが大変印象深かったので。エピソード内容と歌詞も合っていて、格好いい使い方でありました。
●第45話:スーパー戦隊ゲッタージャーニー
『海賊戦隊ゴーカイジャー』EDテーマタイトル「スーパー戦隊 ヒーローゲッター」より。
総集編風味のエピソードなので、海賊たちのこれまでの旅路をイメージして。
●第46話:シークレットニンジャマン
『忍者戦隊カクレンジャー』OPテーマタイトル「シークレット カクレンジャー」より。
原典未見の「カクレン」回という事でOPとEDの歌詞をひとしきり転がしてみたのですがどうにももじりにくく、開き直って登場要素をシンプルに組み込んでみたところ、エピソードがまさに「ニンジャマンの秘密」に帰結したので、結果的には良かったなと(笑)
●第47話:嫌な嫌な嫌なアイツ
『五星戦隊ダイレンジャー』サブタイトル「嫌な嫌な嫌な奴」より。
バスコとの決着前編という事で、レッドのライバルキャラに絡めようと過去作を振り返り、十臓か? 理央様か? ウルさんか? と彷徨っている内に最終的に魔拳士ジンに落ち着き、登場回のサブタイトルから。80年代~90年代戦隊において数々の印象的な悪役を演じ、大好きな広瀬さんオマージュも含めて。
●第48話:邪剣、落日に散る
『五星戦隊ダイレンジャー』サブタイトル「魔拳 落日に散る」より。
上に同じくの発想で、ジン編ラストのサブタイトルから。
●第49話:いちばんかがやく おたからさがせ
『海賊戦隊ゴーカイジャー』EDテーマ「スーパー戦隊 ヒーローゲッター」歌詞より。
いよいよ本編クライマックス、“宇宙最大のお宝”が登場し、海賊達の手にした「一番輝くお宝」とはなんだろう? と。
●第50話:永遠の戦士たちはいつも君のそばに
『恐竜戦隊ジュウレンジャー』OPテーマ「恐竜戦隊ジュウレンジャー」歌詞「ジュウレンジャー ジュウレンジャー 永遠の戦士たちよ ジュウレンジャー ジュウレンジャー いつも君のそばに」より。
ゲスト登場の『ジュウレンジャー』にあやかり、主題歌の歌詞が巧いこと、“スーパー戦隊”の存在と向き合う本編のテーマと合致してくれました。
●最終話:君の前に広がる海 道なき道をゆこう
『海賊戦隊ゴーカイジャー』OPテーマ「海賊戦隊ゴーカイジャー」歌詞より。
ラストという事で、素直にOPの歌詞から。主題歌で一番好きなフレーズは「目指せまだ見ぬ新世界 俺たち旅に出る理由 そんなもんはない 生まれた限り それが生きてる証だから」なのですが、記事タイトルにするには長いので感想本文の方に入れ、記事タイトルの方は、海賊たちのこれまでの旅路、そしてここからの旅立ちを示すフレーズで締めてみました。
グイグイ進めば、そこに自分の道が生まれるのです!
-エピグラフ編-
◆第39話「どうして?俺たち高校生」◆ (監督:竹本昇 脚本:香村純子)
――「ああ、今はあれでいい、あれでいいんだ」
『電磁戦隊メガレンジャー』より、久保田博士。『メガ』本編で断トツに好きなキャラというのもありますが、戦いの中でも若者らしい明るさを失わないメガレンジャーの姿を見守り、青春の煌めきを肯定するのが、この「メガ」回のテーマにも合っているかな、と。全編通して見ると「メガ」回は「ライブ」回への一つのアンサーになっていると同時に、次の「タイム」回にも繋がっているといえるのが、香村さんの見通しの良さの光るところでお見事。
◆第40話「未来は過去に」◆ (監督:竹本昇 脚本:香村純子)
――「……けど未来は変えられなくたって、自分たちの明日ぐらい変えようぜ」
『未来戦隊タイムレンジャー』より、浅見竜也/タイムレッド。小林作品らしく、第2話にして作品を貫くテーマが込められており、「タイム」回としてはしっかりここを拾ってくるのが、さすがの香村さんでした。
◆第41話「なくしたくないもの」◆ (監督:竹本昇 脚本:荒川稔久)
――「ゴズマに屈しない俺達の姿を、全宇宙に示すんだ!」
『電撃戦隊チェンジマン』より、剣飛竜/チェンジドラゴン。海賊入りを望むアイムの「海賊だから良いのです。だって、この手配書に顔が載れば、わたくしが生きて、ザンギャックと戦っているのを見せられますから」という決意が、侵略Youtubeの残虐生放送を乗っ取り、ゴズマに抵抗する地球人の姿を宇宙に中継するのに逆に利用する、という大変『チェンジマン』らしいエピソードを思い出させた事から。
◆第42話「宇宙最強の男」◆ (監督:加藤弘之 脚本:荒川稔久)
――「貴方はバトルフィーバー隊の頭脳だ。頭脳が剣を振り回してはいけないと思います」
『バトルフィーバーJ』より、神誠/バトルコサック(二代目)。殿下退場編では、殿下=メギド王子なら、ダマラス=カー将軍、と見立てていたのですが、今回、「宇宙最強と言われている、ザンギャックの軍師」なる説明が登場した事で、ダマラスは鉄山将軍だったのか! と。なおこの頭脳は、ヒーローチームの必殺技より威力ある秘剣を使います。
◆第43話「伝説の勇者に」◆ (監督:加藤弘之 脚本:荒川稔久)
――君が超えたいものは何? 大空 逆風 昨日の自分
『魔法戦隊マジレンジャー』OPテーマ「魔法戦隊マジレンジャー」より。第3話に始まって、ロングスパンで描かれてきたハカセ×勇気の物語の一つのクライマックスという事で、『マジレン』主題歌で一番好きなフレーズを。
◆第44話「素敵な聖夜」◆ (監督:坂本太郎 脚本:香村純子)
――「諦めちゃ駄目。クリスマスは、一年中でいっちばんキラキラした日じゃなくちゃいけないんだから」
『炎神戦隊ゴーオンジャー』より、須塔美宇/ゴーオンシルバー。個人的に、歴代屈指の傑作クリスマス回だと思っている『ゴーオン』より。余談ですが、クリスマス回はその年のカレンダーなどによって、年末の大きな山か一山越えた後のインターミッションになるかなどの落差も大きいので、歴代クリスマス回を並べて比べてみるのも面白いかもな、とメモ。
◆第45話「慌てん坊忍者」◆ (監督:渡辺勝也 脚本:香村純子)
――数えたい 絶対 覚えてみたい スーパー戦隊 レッツゴー
『海賊戦隊ゴーカイジャー』EDテーマ「スーパー戦隊 ヒーローゲッター」より。総集編風味の回という事で、記事タイトルと重ねて。
◆第46話「ヒーロー合格」◆ (監督:坂本太郎 脚本:香村純子)
――「卑劣に徹してこそ忍びよ」
『光戦隊マスクマン』よりオヨブー。原典未見の「カクレン」回という事で過去作品から忍者絡みの台詞を探し、前後がなくても意味が通じてインパクトのあるこの一言に(笑) ……私の中で、東映×忍者というと『世界忍者戦ジライヤ』のバイアスが強いので、『ジライヤ』的世界観と通じるものが選ばれた説もあります。
◆第47話「裏切りの果て」◆ (監督:渡辺勝也 脚本:荒川稔久)
――「俺の夢を邪魔するものは、死、あるのみ」
『超獣戦隊ライブマン』より、ドクター・ケンプ。記事タイトル同様ライバルキャラ絡みにしようと考え、レッドの鏡像としてはやはり今作直近の十臓(『シンケンジャー』)が印象強かったのですが、究極的に同じ死線に立つ事を望んでいた十臓はマベvsバスコの構図からはちょっとズレるな、という事もあり……「ライブマン」回で用いていなかった『ライブマン』の劇中台詞をチョイス。
なお当初、続く第48話とセットで、「勇介、あの世から、我々の進化と繁栄を見るがいい」「ケンプ……おまえこそ人類の平和な未来を地獄から見るがいい!」(同じく『ライブマン』における壮絶な会話のドッジボール)で行こうと考えたのですが、これはこれでちょっとズレるか……という事で、没に。
◆第48話「宿命の対決」◆ (監督:渡辺勝也 脚本:荒川稔久)
――戦うだけではない、子供達と一緒に夢を追うのだ!
『科学戦隊ダイナマン』第1話次回予告ナレーションより。自分で設定した縛りからするとかなり変則で、色々とこねくり回した末に最終的にこれに辿り着いた理由をよく覚えていないのですが、『ゴーカイ』感想全体を、「夢」・「明日」というキーワードから捉えていこうという発想の関係からかとは思います。結果としては、戦隊に欠かせない声優陣の中から、「ナレーション:大平透」を取り上げられたので良かったかなと。あと単純にこのフレーズ、《スーパー戦隊》の一つの軸を簡潔に捉えていて、好きで。
◆第49話「宇宙最大の宝」◆ (監督:竹本昇 脚本:荒川稔久)
――悲しみの夜が つづいても 君は負けずに 朝を待て
『太陽戦隊サンバルカン』OPテーマ「太陽戦隊サンバルカン」より。もやもや空間における大挙登場レジェンドのセンターが二代目バルイーグルだった事に加えて、「明日」の歌であり、第50話の展開を象徴する伏線のイメージも込めて。エピグラフで伏線を張ってどうするのか、という点については生暖かい眼でスルーして下さい。
◆第50話「決戦の日」◆ (監督:竹本昇 脚本:荒川稔久)
――勝利の明日が待っている 約束さ 終わらないファンタジー
『恐竜戦隊ジュウレンジャー』OPテーマ「恐竜戦隊ジュウレンジャー」より。記事タイトルと連動して『ジュウレンジャー』から&「明日」繋がりで、前回のエピグラフを受ける形に。感想書いている内に、「君の心にしるしはあるか?」(『超電子バイオマン』OP)のフレーズを収めたくなり、だいぶ悩んだのですが、そちらは本文の中に入れる事にしました。
◆最終話「さよなら宇宙海賊」◆ (監督:竹本昇 脚本:荒川稔久)
――「あばよ涙。よろしく勇気だ」
『海賊戦隊ゴーカイジャーvs宇宙刑事ギャバン THE MOVIE』より、一条寺烈/宇宙刑事ギャバン。最終回という事で当初は『ゴーカイジャー』本編の台詞から……と考えていたのですが、会心のラストシーンで園児たちへ向けられたこのサインが極めて印象深く、傑作だった劇場版との接続、という意味も込めて。
大きくなったなぁ……立派な男になった!
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以上、謎のこだわり4クール分でした!
10年越しの感想という事で、凝れる所には凝っておこうと取り入れたエピグラフですが、私なりに、『ゴーカイジャー』とシリーズ過去作品の接続性を高めるアプローチには出来たかなと。
後もう一つ、折角なので、出来る限り幅広い作品から取り上げたい、というこだわりがあったのですが(縛りすぎても面白くなくなりそうで、途中集計やチェックはせず)、この機会に集計をしてみました。感想タイトル+エピグラフ、全94項目の内訳はこんな具合に。
……何故か、『ダイレンジャー』が多い!(笑) 我ながらこれはちょっと驚き……。
9:ゴーカイジャー
6:ダイレンジャー
5:ダイナマン・カ-レンジャー・タイムレンジャー
4:バトルフィーバーJ・ハリケンジャー・デカレンジャー・マジレンジャー・ゴーオンジャー・シンケンジャー
3:ゴレンジャー・ジャッカー電撃隊・サンバルカン・チェンジマン・ギンガマン・ゲキレンジャー・ゴセイジャー
2:ジェットマン・ジュウレンジャー・オーレーンジャー・メガレンジャー・ゴーゴーファイブ・ガオレンジャー・アバレンジャー
1:マスクマン・ライブマン・カクレンジャー・ボウケンジャー・(その他)※(その他)は、「ライブマン」回の、曽田先生特例。
抜けたのは、デンジマン、ゴーグルV、バイオマン、フラッシュマン、ターボレンジャー、ファイブマン、で、未見かつレジェンド回のない80年代戦隊は取り込みにくいのが前提の企画でしたが、改めて、『サンバルカン』関連の歌が好きな自分に気付かされるのでありました(笑)
元ネタ集も含めて、多少なりともお楽しみになっていたならば幸いです。
構成分析用集計、後半分は以下。
演出〔竹本昇:8本 渡辺勝也:7本 加藤弘之:4本 坂本太郎:4本 中澤祥次郎:2本〕
脚本〔荒川稔久:10本 香村純子:9本 下山健人:4本 井上敏樹:1本 石橋大助:1本〕
後半だけ見ると荒川さんと香村さんの脚本数にほぼ差がなく、改めて、獅子奮迅の活躍ぶりが光ります。
後はひとまず、軽い構成分析と総括的な事をやりたい予定の補遺2につづきます。