東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
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最近クリアしたゲーム二つ

ゼノブレイド:ディフィニティブ・エディション』完遂

 本編の1年後の物語を描いた追加ストーリー「つながる未来」クリアー。
 プレイ時間は15時間弱。
 ボリュームに合わせて一部要素を廃してはいるものの、システムや雰囲気は本編そのままといってよく、『ゼノブレイド』らしさは十分に楽しめた上で、十数時間の中にイベントがぎゅっと詰まっていて、満足のいく内容でした。
 ストーリーは完全にメリア主役のスピンオフといった作りで、10年越しの追加ストーリーながら、メリア周りの要素を丁寧に拾っていった上で本編のテーマと接続して綺麗に着地し、最終的には大変良かったです。
 その一方で、大胆に登場キャラクターを絞っている(キャスティングの節約という面もあるでしょうが)ので、メリアに思い入れ皆無だとモチベーションの湧きにくそうな面はあり、私は割とメリア贔屓なので問題なかったですが、特に正ヒロインのファンからするとどうなのだろう、とはちょっぴり(笑)
 ただその思い切りが追加ストーリーとしてのまとまりの良さに繋がっており、終盤の、成る程そう持っていくのか、は実に『ゼノブレイド』。蛇足にならないエクストラストーリーとして、良い完成度でした。
 また、新規のムービーシーンの出来が良く、ノポン族の戦闘スタイルってこうだったのか……とか、メリアの機動がなんかMSぽい……とか、今作における“理想の脳内戦闘シーン”は非常に格好良かったです(笑)
 ゲーム的には、タイムアタック要素などは残っているのですが(レアドロップアイテムをポイント交換できる事に最終盤まで気付かず、復興関係で無駄に時間を使う事になった苦い記憶……)、難度の高いバトルに挑戦する意欲は特にないので、これにて、満足。
 良いゲームでした!

『Return of the Obra Dinn』感想


 時は1802年――ロンドンを出発後、予定されていた喜望峰に到達する事なく消息を絶った商船オブラ・ディン号が、その5年後に港へと帰還する。船内には乗員乗客の姿は一人もなく、保険調査員である主人公は、損害査定書を作成するべく、船内へと乗り込む事になるのだった……。
 セールで安くなっていたので手を出した、DL用ゲーム。
 プレイ時間は10時間弱。
 船上の生存者0、で戻ってきた船に乗り込み、“死者が死亡した時間”を見ることが出来る懐中時計を用いて、乗客乗員がどうなったのか、その消息と死因を調べ上げていく、という推理アドベンチャー
 例えば、死体Aを発見して懐中時計を使うと、生前のAが船員Bにナイフで刺された過去の空間に視点が移動し(ある程度、歩き回る事で、その周囲の人物の行動も見る事ができる)、「Aの死因は刺殺」とわかるが、では「Aは誰」で「Bは誰」なのかを、様々な過去の映像や、手元の資料と睨めっこしながら次々と当てはめていく、という内容。
 勿論、過去の映像と一部音声によるヒントは複雑に交錯し、少しずつ確定事項を集め、順々に可能性を潰して正解を導き出していく作業が、なかなか面白かったです。
 ゲームの目的上、死体から死体を渡り歩いていく事になるので少々陰惨ですが、これは、アレだな……と思わせてからの意外な展開や、過去を見せる順序などの構成が上手く、アイデアがきちっとゲームとしてまとまっているのが良かった点。
 モノトーンの独特な映像ですが一人称視点の画面の動きは非常にスムーズで、敢えて精緻では無い映像表現が、時に細部の不確かな過去の映像から真相に迫っていくもどかしさと上手くマッチ。ストーリーは、そう来るのか、となるか、えーーー、となるか、大きく分かれそうですが、個人的にはアリでした。
 終盤になると曖昧な情報からの消去法が多くなったり、展開にもう一ひねりぐらい欲しかった、というのはあり、インディーズゲームなのでこんなものかとは思うものの、定価を考えるとボリュームももう少し欲しいところではありましたが、楽しめる出来でした。