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スーパー戦隊ゲッタージャーニー

海賊戦隊ゴーカイジャー』感想・第45話

◆第45話「慌てん坊忍者」◆ (監督:渡辺勝也 脚本:香村純子)

 ――数えたい 絶対 覚えてみたい スーパー戦隊 レッツゴー

 地球へ降り立った海賊たちの長い旅路も気がつけば目的まで後わずかとなり、最後に残った忍者戦隊カクレンジャーの“大いなる力”を求め、気合を入れた鳥占いで、いつもより多めにぶつかっております。
 ところが占いの結果は、「かくれんぼした忍者は見つけられない」……?!
 「過去最高に無駄な占いだったな」
 今回は全体的に、いつもよりきつめでお届けいたします。
 先頭打者ジョーの弾丸ライナーが右中間を破り、アイムの提案で神頼みから、昨年引っかかった“大いなる力”詐欺の際に未来のドモンが告げた「力を揃えるチャンス」が振り返られ、その時守った寝隠神社に向かった海賊一行が見つけたのは……謎の壺。
 中から聞こえる助けを求める声に、備え付けのハンマーでアイムが思い切り壺を砕いてみると、呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン!
 「拙者ガンマジン」
 ……じゃなかった
 「俺の名はニンジャマン! カクレンジャーと一緒に、悪い妖怪と戦った仲間だ!」
 原典未見だとかなり謎の青い奴が出現し、とりあえず人類なのかどうか気になりますが、鎧の反応を伺う限りでは、こういう生き物の模様。
 持ち前の熱くなりやすい性格から10年前に一騒動を起こしたニンジャマンは、反省をうながす為に師匠らによって壺の中へと封印されてしまい、199ヒーロー大決戦からあぶれていたのである!
 ……というのは凄い裏ドラが出てきましたが、最初から何かの保険として取っておいたのか、純粋に出し忘れていたのか、ちょっと気になります(笑)
 この10年の事を何も知らないニンジャマンは、レジェンド大戦について説明されるとガックリと膝を付いて落ち込み、それはそれとして“大いなる力”を寄越せや、と今日も今日として砲艦外交をしようするマベを止めるハカセ
 「いい加減学習しようよ! そういう態度で接するからしょっちゅう揉めてきたんだろ!」
 「そうですよ。基本的に皆さん、第一印象悪いですからね。あはは」
 いつまでも下位打線ではいられない、とハカセと鎧も鋭いピッチャー返しを放ち、穏便かつ友好的に交渉しようとニンジャマンをガレオンに招いた海賊一味は、食事とお酌で接待。ホステス技能を発揮するルカ、パティシエ技能を発揮するジョー、そして、鳥とコンビで捨て身の隠し芸で場を盛り上げようとするキャプテンだが、勢い余って台無しに。
 「ごめんね、ニンジャマン。見苦しいところ見せちゃって」
 「あれでみなさん、いい人達なんです」
 アイムまで頭部スレスレの内角球を投げ込み、マベちゃんが珍しく汚れ役を演じる他、渾身の和菓子がひっくり返されたショックで落ち込むジョーなど、コミカルな描写が多数。
 ここから、地球の現状をニンジャマンに説明する名目で海賊とザンギャックの戦いが振り返られる総集編に突入し、怒濤の連続ゴーカイチェンジ。
 興味津々のニンジャマンにオールブルーやライオン繋がりなどを披露し、いい感じに暖まってきたところでおもむろに“宇宙最大のお宝”について切り出し、ゲストレジェンドと“大いなる力”も一挙に振り返る、空前絶後の豪華な映像の総集編。
 「試されたり、一緒に戦ったり、色々大変だったよね……」
 「だが……教わった事も沢山ある」
 回想を綺麗にまとめて、さあ、思い切って“大いなる力”を渡しちゃおうぜ! とニンジャマンに迫る海賊たちだが、宇宙最高裁判所の判決は…………汝ら罪有り。
 「俺は、この慌てん坊な性格のせいで、たくさんの人間に迷惑をかけてきた。俺は反省した。そして、決めた! もう簡単に人を信じないと!」
 10年の獄中生活の結果、ニンジャマンはすっかり、人を信じる心を失ってしまっていたのだ!
 羮に懲りて膾を吹くというか、下心丸出しの接待を鋭敏に感じ取っていたというか、ニンジャマンは、慌てて即決せずに、海賊戦隊が信じられるかどうかをじっくり確かめると宣言し、流れからはギャグになっていますが、言っている事自体は、極めて真っ当ですね!
 今回、ジョーと鎧がしじゅう小突きあっているなど、画面脇や奥での小芝居が多いのですが、どさくさ紛れに船長の椅子に腰を下ろすニンジャマンに対し、ムッとして拳を持ち上げるマベをアイムが止めているのが、おいしい(笑)
 「街の見回りに行こう!」
 一方的に特別監査役就任を決めたニンジャマン(慌てん坊……)は鎧とアイムを連れてパトロールへと繰り出し、ゴール目前、思わぬ伏兵に足止めを食って悪態をつく海賊たち。
 「ったく! 最後の最後に面倒な奴が来やがったぜ! ふん!」
 一方、ガレオンを外から見つめる白い影が一つ――。
 「海賊たちにこのままこの星を守らせようと思ってたのに。……ニンジャマンを探し出すとはね。やるじゃない。……いいわ。後はニンジャマンに任せる」
 自分たちの“大いなる力”を渡さない事により、“宇宙最大のお宝”を求める海賊たちを地球に釘付けにし戦力としてキープしようと、えげつない事を考えていた鶴姫様がちらっと出てきて、まさかのつづく。
 タイム回の詐欺行為には先があった、と未来からのメッセージの真意が種明かしされた上で、総集編の勢いで気持ち良く受け渡し完了かと思いきや予想外の前後編。これまでも、海賊戦隊の在り方に疑念を抱くレジェンドは居ましたが、ヒーローとしての能力を所持したままの過去ヒーロー、という今までにないパターンの厄介な相手に絡まれる事になった海賊戦隊は、果たして外付けモラル判定装置の監査をくぐり抜ける事が出来るのか?!
 次回――そろそろどっちがこの戦隊の クール 猿顔ポジションか、互いの命で決ようじゃないか。