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生きている素晴らしさ教えたら

超獣戦隊ライブマン』感想・第29-30話

◆第29話「復讐のライブボクサー」◆ (監督:長石多可男 脚本:曽田博久)
 「おまえの兄貴っていったい誰だ?!」
 「矢野卓二……」
 ギガボルトに向けて無謀な特攻を仕掛ける鉄也は素直に卓二の上の弟と判明するが、4人はギガボルトに追い散らされ、近い……ナパーム近いよ!
 既に何度も洗礼を浴びている勇介たちはともかく(ともかく?)、鉄也役の俳優さんは、いきなりこれだったのかと思うと恐ろしい……。
 絶体絶命のその時、更なる巨大マシン・サイファイヤーが出現して地中からギガボルトを不意打ちし、4人はひとまず退却。サイファイヤーの中からは、若干とっぽそうな青年が姿を見せ、またも念入りに回想で殺される麻理&卓二。
 突然の新マシンとパイロットの青年二人にひたすら振り回されていた勇介たちだが、バイソンライナー搭乗者-矢野鉄也/卓二の弟、サイファイヤー搭乗者-相川純一/麻理の弟、であることをようやく確認し、二台のマシンは、卓二と麻里の遺品の中に入っていた設計図を元に「科学アカデミアのかつての関係者たちが手を貸して」完成したものである事を知る。
 ……明らかに星博士の手が回っていますが、二人の若者の背中を復讐に向けてぐいぐいと押しまくる星博士が、実に昭和の男。
 そして、勇介たちの物も含めて、各巨大マシンはボルトの存在を知る前から設計されていた事が明らかになり……これをいったい、何に使うつもりだったのか科学アカデミア。
 ま、まあ、あくまで設計図のコンペ用だったのかもしれず、バイソンにしろサイにしろ、設計段階では存在していなかったと思われる武装が追加されていそうではありますが。
 無鉄砲で当たりの強い鉄也と、人の良さそうな雰囲気の純一は二人ワンセットでバランスが取れ、身内というのはストレートな動機を持ったわかりやすい位置づけ。何よりも、サブタイトルにも象徴的に冠されているように、そんな二人の登場で再び「復讐」の二文字が浮上してくるのがテーマ的に面白く、それが勇介たちとどんな交錯を生み出すのか期待が広がります。
 「科学に夢を託し、可能性を信じてたあの二人……あのメカにいったい何を託していたのかしら」
 回想のみならず、新規撮影シーンで卓二と麻里の科学への想いも深められるが、度重なる暴走の末、バイソンライナーは中枢回路を損傷して起動不能に陥っていた。遅れてきた純一に怒りをぶつける鉄也だが、同じ卓二設計によるライブクーガーの回路を代用できるのでは、と勇介が気付き、ここでクーガーを拾ってくれたのは嬉しい。
 さっそくコロンさんがクーガーを運んできて中枢回路を取り出し、亡き卓二の魂が設計図を通して友の手でクーガーへと移り、今それがまたバイソンに込められる熱い展開……! と思ったその刹那、迸った閃光が回路を打ち砕き、またも殺害される卓二。
 「今のはほんの挨拶代わりだぜ」
 「ケンプ!」
 「おまえたちが卓二と麻理の弟か。改めて挨拶しよう。仇に会った気分はいかがかな」
 「なんだとぉ?!
 「姉さんたちを殺したのは、貴様か!」
 わざわざギガボルトを降りて実行犯として顔を出し、鉄也と純一の復讐心を煽り立てるケンプ、大変いい仕事です。
 「ビアス様に選ばれた天才たちの旅立ちを邪魔しようとしたから殺されたのだ。我々の行く手を遮る者はなにびとたりとも許さん! 貴様等も同じだ!」
 「おのれぇ……!」
 「許さねぇ!」
 「美獣ケンプ!」
 怒りに拳を震わせる鉄也と純一の前で、ケンプは美獣にくるりんぱし、その異形に驚愕する二人。
 「見たか! ボルトの科学が生み出したこの生命の美。美しき変身。この世は我ら天才によってのみ支配されるのだ」
 邪心に満ちたナルシシズム溢れる驕慢を見せつけるケンプに対して鉄也と純一はそれでも歩みを止めず、仇と狙うボルト/ケンプが文字通りに悪魔に魂を売った存在だと目の当たりにすると共に、その恐怖と驚愕を乗り越えるだけの強い復讐心を二人が抱えている事が示され、とにかくケンプが実にいい仕事。
 二人を犬死にさせまいと変身するライブマンだが、コロンを振りほどいた鉄也と純一も含めて、ビューティフルレインボーによる範囲攻撃を受けて吹き飛ばされてしまい、散り散りに。大きく損傷を受けたコロンは、鉄也と純一に自らの体を代用回路に使う事を提案する。
 ライブマンだって、あなたたちだって、みんな命がけで戦っているわ。私だって」
 その場でコロンさんの解体手術が行われて心臓部だけが取り出され、コロンさんとバイソンライナーが復讐機として一体化してしまうのかと慌てましたが、鉄也と純一は傷ついたコロンさんをそのままバイソンの回路にケーブルで接続し、人間への強い憧れと仲間意識を持つコロンさんが、仲間たちの危機を救う為に自らの鋼鉄の体を最大限に利用するのが格好良すぎます……!
 これまでしっかりと積み重ねてきているので、マスコットポジションの自己犠牲というだけでなく、コロンの心情に奥行きを持ってキャラが跳ねるのが、実にお見事。
 そして、コロンさんを中枢回路の代用とし、再起動するバイソンライナー! 大地を激走する二大マシンに、次々とボルトの戦闘機が襲いかかり、重量級のマシンと爆発の組み合わせが大迫力。
 ファルコン、ドルフィン、ライオン、バイソン、と来て、何故サイ……?(ライノスとかライノでは駄目だったのか?)という疑問はさておいて、サイファイヤーのぎゅっと押し詰まった装甲車のようなデザインはかなり好み。
 「今度こそ、地獄へ送ってやる!」
 ギガボルトの大胸筋にも怯まずに二大マシンはビームとミサイルで反撃すると、その真価を発動。
 「純一、行くぞ! 合体・ボクサーディメンション!」
 「OK!」
 「合体ですって?!」
 コロンさんも驚く中、二台のマシンは空中に跳び上がると変形合体して一つの巨大人型ロボと化し……箱だ。
 「完成! ライブボクサー!」
 ……箱だ。
 後のジュウオウキングが可愛く見えるほど箱なライブボクサーですが、恐らく玩具に寄せたと思われる合体バンクや飛行用の模型と、アクション用のスーツが完全に別物で、恐らくこの次元圧縮技術的な何かが、後のシノビドルフィンのコックピット周り辺りに応用されているに違いありません(ハリケンブルーは、量子的に非在と実在の間を揺れ動いているのだ!)
 そして、メインコックピット(牛側)への集合手段は、徒歩。
 ギガボルトに殴りかかるライブボクサーだがあえなく弾き返され、更にギガ大胸筋ビームを受け、回路扱いのコロンさんが火を噴く大ピンチ。
 「コロン、頑張るわ……パワーに変えてみせるから、二人も頑張って」
 再び出力が低下し、全身から火花をあげる満身創痍のコロンだが決してくじけず、照明の落ちたコックピット内部で半ばシルエットになったコロンさんが鉄也と純一に呼びかける構図が大変格好良く、二人がずっと生身で操縦しているのもなかなか凄いのですが、コロンさんが完全に、共に戦う戦士になっているのが素晴らしい。
 「地球を守る為、ギガボルトを倒す為なら、わたし燃え尽きてもいい……」
 ボディから火を噴きまくるコロンさんは拳を固め、遂に、生死の狭間でオーラパワーに覚醒。
 出力の戻ったライブボクサーは立ち上がると、死中に活ありゴッドハンドを叩き込み、直撃を受けて吹き飛んだギガボルト、空中磔していたライブロボと激突(笑)
 ボクサーはそのまま倒れてしまうが、これによりライブロボが解放され、逆に空中磔になるギガボルト(笑)
 ……ケンプ……面白すぎるぞケンプ……。
 ライブロボに乗り込んだ勇介たちは後輩に負けじと生身のままロボを起動するとボクサーを助け起こし、勇介たちが応援モードのまま新人と新ロボがギガボルトを倒してしまうのではなく、コロンさんを含めたギリギリの戦いの末にライブロボを助け出すところに留めるのは、良いバランスになりました。
 最後の最後で映像的に、ギガボルトを見向きもしないままボクサーに肩を貸してそのまま撤収……になってしまったのは、緊迫感を削ぐ事になってやや残念でしたが。
 ……残念、というとめぐみのハンカチが一瞬でコロンさんに上書きされた件については、スタッフに一考を求めたいところです(笑)
 めぐみさん、綺麗×可愛い×凜々しいと揃ったパーフェクトヒロインで、台詞の配分など劇中の扱いもいいのに、どうしてヒロイン力はマゼンダやコロンさん以下なのか……。まあ今回は、コロンさんが最高すぎましたが。コロンさんは本当に、こんな化けるとは夢にも思わず。
 「このままで終わる、ギガボルトでは無いぞ」
 終わられても困るぞケンプ!! で、つづく。
 次回――物語の鍵は再びアカデミア島へ……からの、サブタイトルが凄まじい格好良さで痺れます。

◆第30話「今ここに5人の戦士が」◆ (監督:長石多可男 脚本:曽田博久)
 弟子の醜態に怒りのビアス様は、ヅノーベースから手動でギガフィールドを解除し、コックピットから投げ出されたケンプに「選手交代」を告げたアシュラは、ギガボルトに乗り込むとさっそく街を大破壊。
 「コロンの体を使わないと、ライブボクサーは動かないんだ!」
 「コロンはただのメカじゃないんだぞ! ロボットにも命があるんだ。大切な俺たちの仲間なんだ」
 「じゃあいったいどうすりゃいいんだ?! いったいどんな方法があるっていうんだよ!」
 「みんなの力を合わせるんだ……それしかない。5人の力を合わせる事によって、必ず打ち勝つすべが見つかる筈だ」
 「ゆっくり考えている暇はないんだ。俺たちはどんな事をしても、兄貴たちの仇を取りたいんだ!」
 復讐に逸る鉄也と純一は勝手にライブロボに乗り込んで出撃するが、ギガボルトにさくっと敗北。それを追いかけたライブマンが操縦し、超獣剣を手に挑むも、ギガ大胸筋の前に超獣剣が真っ二つに折れてしまう!
 徹底的に追い詰められるライブロボがまたも絶体絶命のその時、謎の信号が検知され、動きを止めるギガボルト。
 「もしやそのコンピューターからの信号、ギガボルトの命取りになるやもしれぬ」
 ライブロボ側でもその信号が検知され……その発信元はアカデミア島! 一縷の望みをかけた5人はアカデミア島へと向かい、廃墟と化したアカデミア島の地下で、スペースアカデミア号の打ち上げ作業に用いられたスーパーコンピュータが再稼働しているのを発見する。
 「これは人工知能を持った世界最高のコンピューターだ。その人工知能が甦ったんだ」
 「こいつには、科学アカデミアの仲間の知恵と夢、青春の全てが注ぎ込まれてるんだ」
 「きっと、卓二や麻理、死んでしまった多くの仲間達の、願いが、このスーパーコンピュータを甦らせたのよ
 「これこそ救世主になるかもしれない。いや、必ず俺たちを助けてくれる筈だ」
 頭脳武装軍ボルトのギガ計画が発動したその時、地の底からバイソンライナーとサイファイヤーが姿を現したのに続き、アカデミア島の叡知の結晶とされるコンピュータが甦り、ライブマンからすると「これまでの戦いの末にもたらされた奇跡」ですが、ボルトからすると「踏みつけにした命が舞い戻ってくる想定外の報復」で、凄まじい形の因果応報。
 「ははははははは! 困ったときのコンピュータ頼みか。それほど優れもんのコンピュータならすぐに答を出してくれる筈だ。貴様等の運命も――ジ・エンドとな」
 同じく信号を追ってきたアシュラが分身を発動し、勇介たちは変身。鉄也と純一が人工知能のコア部分を回収しようとするがマゼンダが立ちはだかり、「貴様等ごとき、指一本で十分ね。フィンガーガン!」の仕草が大変格好良かったです。
 5人はなんとか逃走して洞穴の中に身を潜め、置き捨てていって構わないと諦めを口にする鉄也に対し、勇介は命の大切さを説く。
 「いいか、もし卓二と麻里が生きていたら、俺たちはきっと5人の戦士として戦っていたと思うんだ。その卓二と麻里の弟である君たちが現れた時から考えていた。今こそ5人で戦うべきだと」
 仮に、卓二と麻里の復讐、という強烈な動機付けが無かったとしても、ボルト襲来の暁には地球の為に戦っていたと思う、のはライブマンとして改めてのヒーロー宣言にして、卓二と麻里への最大限の友情と敬意の表明であり、鉄也と純一への口説き文句としても、お見事。
 「こうしてても聞こえるの。みんなの声が。応援してるよって。そして、いつの日か、みんなの夢をかなえてちょうだいねって」
 そしてめぐみはコアユニットを抱きかかえ、彼らの背負う墓碑銘に、「死んでしまった多くの仲間達」をハッキリと加える。
 だがそれは、死者に引きずられて自らの命を復讐の道具にする事ではない。
 いつの日か、死んでしまった仲間たちの分まで、みんなの夢をかなえる為にこそ――命は今、ここにある。
 「その為にも、俺たち5人は頑張らなくちゃならねぇんだ」
 「大切な使命を持った掛け替えのない命、1人でも欠けるわけにはいかないんだ」
 「すまない。みんなそこまで考えていたとは。俺たちは仇を取ることしか考えずに……迷惑ばかりかけてしまった」
 「頑張るよ、もう決して弱音ははかない」
 鉄也と純一は復讐一辺倒だった視野狭窄から解放され、80年代曽田戦隊の流れを見た時に、やはりここに「戦後」というテーマを見ずにはいられないのですが、あらゆる命を守り、今を生きる、命の名を冠したヒーローの在り方は、“生き残った者がどう生きるのか”を示そうとしていたように思えます。
 ……まあ、この辺りは読み方に囚われると視野を狭めがちな要素なので触れるのは程々にしておきたいと思いますが、前年の《メタルヒーロー》『超人機メタルダー』が「戦争が生んだ落とし子」を主人公に据えていたように、一つの時代性の面があったのかもしれません(そしてくしくも、今作は一つの“時代の節目”の作品となる事に)。
 追っ手を振り切った5人はタートルベースに戻り、スーパーコンピュータを用いたデータの解析により、ライブロボとライブボクサーの合体システムを発見。
 「やはり、5つの力を一つに合わせる方法があったんだ」
 喜びも束の間、タートルベースに侵入者警報が鳴り響いて緊張が走るが、ベースの中に入ってきたのは、バイソンライナーとサイファイヤーの開発チームのリーダーだった、ドロテ博士。
 博士は失われたバイソンの中枢回路を届けに来たのだった……て、ラ、ライブクーガーの犠牲はぁぁぁぁぁ?!(笑)
 ドロテ博士を演じたのは、フランスのタレントで、TV番組のパーソナリティとして日本の特撮・アニメ番組をフランスで紹介した立役者であるドロテ。東映作品を数多くフランスに広めた縁で、 この年、東映から日本に招待されており、同期の『世界忍者戦ジライヤ』『仮面ライダーBLACK』、そして今作に特別出演を果たしたのは『ジライヤ』の視聴時に知っていたのですが、まさか、こんな重要回だったとは。
 特別ゲストの関係で、前回あれだけ盛り上げた中枢回路の復活が若干微妙になりましたが、鉄也と純一の協力者が明示された事で納得度の上がった部分はあり。
 ……それにしても、今作ではウェットスーツ、『ジライヤ』では忍者装束で登場し、『仮面ライダーBLACK』でどんな役回りだったのかは、ちょっと気になります(笑)
 バイソンライナーの再起動、合体システムの確認、そして鉄也と純一に新たな変身ブレスを渡し、勇介たちは破壊の限りを尽くすギガボルトを止める為に走るが、その前に、虹に乗って現れるケンプーーー(笑)
 雪辱に燃えるケンプに対して、ブレスを構える5人。
 「みんな、行くぞ」
 「「「「「ライブマン!」」」」」
 赤・黄・青、そして、黒・緑。
 「ライブマンが、5人に?!」


「レッドファルコン!」
「ブラックバイソン!」
「グリーンサイ!」
「イエローライオン!」
「ブルードルフィン!」
「超獣戦隊!」
「「「「「ライブマン!!」」」」」

――今ここに5人の戦士が!


 5人となったライブマンは、主題歌アレンジインストに乗せて戦闘員を蹴散らし、黒緑が美獣ケンプを殴り飛ばすと、迫り来るギガボルトに対して、二大ロボを召喚(二台の巨大ロボが並んで構えるこの構図は戦隊史上初?)。
 「ふん、貴様等ごときのロボット、幾つ出てきても敵ではない!」
 ライブロボとライブボクサーは同時にジャンプパンチを浴びせると、合体・スーパーライブディメンションを発動。
 ライブボクサーの各パーツが分割されると追加装甲としてライブロボの全身を覆い、友の復讐の為に建造されたライブロボと、卓二と麻里の無念が形になったライブボクサーを、死んでしまった多くの仲間達の怨念が繋ぎ合わせ、今、従来のライブロボより一回り以上大きくパンプアップした、超青春怨念ロボ・スーパライブロボが誕生する!
 『フラッシュマン』『マスクマン』と、新たなパターンとして組み込まれたものの持て余し気味になっていた二大ロボ体制ですが、ここに、1号ロボと2号ロボが合体して超強化されるスーパー合体、という解が見出され、更にそこに新たな戦士2人と散っていた者達の魂を乗せる事で超強化に万全の説得力を与え、ここまでの物語の結実として誕生させたのが、抜群の熱さ。
 さすがに、戦士2人の追加と、スーパーライブロボの存在は知っていたのですが、仮にリアルタイムで見ていたら、これは衝撃的だったろうな、と思わされます。
 鋼の筋肉こそが科学の光――漲るマッスルでギガボルトの攻撃をものともしないスーパーライブロボは、胸のライオンから放つスーパービッグバーストでギガボルトを一撃の元に消し飛ばし、ここに衝撃のデビューを飾るのであった。
 (私のコンピューターメモリーに、敗北という言葉はインプットされていない)
 ヅノーベースでこの結末を見つめ、深く静かに怒りを燃やす大教授ビアスの次なる手はなにか……そして、5人となったライブマンは、卓二と麻理の魂に、改めて地球を守っていく事を誓うのであった。
 恐らく『ジャッカー電撃隊』以来となる戦隊メンバーの増員に2号ロボ登場を掛け合わせ、メンバー増員×2号ロボ=スーパー合体! とこれまでの戦隊にない新たな盛り上がりを生み出し、満足の面白さでした。
 増員2人も、初期メンバーとの情念のバランスに配慮がなされ、“卓二と麻里の魂を継ぐ者”ならばこそライブマンに加わるにふさわしい、と勇介が考えるのも納得しやすい形。科学アカデミアの存在が、物語の導入における動機付けだけに終わらずに再び物語に取り込まれたのも好みで、ここに来て、科学アカデミアの廃墟に渦巻く夢と青春の残滓を取り上げたキョンシー回が内蔵に深々と達していた事に気付かされる、驚愕の曽田マジック(笑)
 何を斬っていたのかと思えば、既に14話先が斬られていた……!
 (※キョンシー回のコメント欄でこの示唆を与えてくれたBeniさん、ありがとうございます)
 ED映像はさっそく5人バージョンとなり、次回――純一、いきなりの妊娠(笑) 現場がハードすぎる……。