『仮面ライダーゼロワン』感想・第35.5話
◆第35.5話「ナニが滅亡迅雷を創ったのか?」◆ (監督:筧昌也 脚本:高橋悠也)
放映中断中の総集編的なものは、どうせ録画しても見ないだろうな……とすっぱり録画しなかったので、かれこれ50日ぶりぐらいに触れる『ゼロワン』になります。
「アークの秘書」を名乗るイズそっくりのヒューマギア・アズ(メッシュ入りの長髪)が現れ、アーク復活の為に必要なシンギュラリティポイントを探る名目で、滅亡迅雷の4人のこれまでをインタビュー形式で一人ずつ振り返っていく、滅亡迅雷サイド総集編的なインターミッション(撮影スケジュールの問題も考慮してか、サブライターとして参加している筧さんが監督を担当)。
……再開早々に、「自我」とか「自由意志」とか「自分の夢」とか謳いながら、おまえはお父さんギアとして造られたから、お父さんやりたかったんでしょぉぉぉ?!と中断前の一番酷いところを繰り返し突きつけられるのが、大変きつい。
各々のシンギュラリティポイントについて、滅:父である事、雷:兄である事、と来たので、成る程ここで家族的な要素が4人の共通項として隠されていたのか……? と思ったら、亡:システムエンジニアとしてのヒューマギアの夢、と来て、膝から崩れ落ちました(笑)
スピンオフ作品の掘り下げ前提という事もあってか、どうも亡は物語から浮いたまま感が強いのですが、改めてそれが浮き彫りになる事に(まあ、そもそも振り返るほどの出番もない雷も、かなり無理矢理でしたが)。
大体ここで、システムエンジニア(技術屋)としての亡を取り上げるなら、唯阿と対比させておくとか事前に仕込めたと思うのですが、つくづく、個々のキャラクターのパーソナルな要素が繋がっていかない作品。
最後に迅のインタビューとなり、迅復活の謎は有耶無耶に誤魔化されたままシンギュラリティポイントは自己申告で「滅」とされるも、データ回収時のキラキラ表現はされず……迅はなにやら、密かに誰かと連絡を取るのだった、とふわふわ腰の落ち着かない迅が再びキーパーソンとして浮上。
それはそれとして、集めたデータで(集まったの?)、いよいよ、アーク復活。
予告でさっそく大暴れしているアークは、今風なバリバリとした格好良さではなく、レトロ調で歪な改造生命体といったデザイン(&速水奨の声)がなかなか格好良く、ちょっと楽しみにしたいと思います。