『ワールドトリガー』(葦原大介)22巻、読了
見所は、なんといっても髪を下ろした弓場さん。
これはもう、メディア対策室案件なのでは?! という、危ない格好良さ。
ここだけで、大体満足(待て)
……真面目な話としては、乗り越えなければいけない壁としての二宮さんの王様ムーヴが映えまくり、遊真に久々な気がする決め台詞があり、玉狛第二それぞれの劇的な活躍が目白押しで、大変面白かったです。
目的の為なら、徹底してチームの為に行動できるヒュースの格好良さも出ましたし。
ヒュースは立場上、今後のトラブルがいやでも想定されるキャラクターでありますが(本国から見捨てられている認定とはいえ、むしろフリーハンド与えすぎでは……?感があるぐらいですし)、“手段の為のチーム”が徐々に“本物のチーム”になっていく事があるのかな、と思わせる要素が出てきたのは、嬉しかったです。
それから地味にポイントを稼いだのが、犬飼。
あの二宮のサポートポジションなので基本的に有能なのでしょうが、一巻丸々、犬飼の出来る男ぶりが光っていた気がします。特に千佳への対応が、二周目で何をしていたのか気付いて、ちょっと痺れました(ボーダーの正隊員は基本的に、あの場ではあれが出来る人達なのでしょうが)。
20巻では辻がおいしい所を持っていきましたが、今巻では犬飼がおいしい事でチームとしての二宮隊の描写も厚みを持ち、一連の仕込みがキャラクターを立て、強敵としての存在感を高めるのみならず、“ストーリーの要点”を補強する意味も持っているのは、実に鮮やかな手並み。
また今巻は千佳を中心にスナイパーが随所で活躍していて、それがクライマックスで跳ねる、のも相変わらず構成が上手い。
……そして今、この感想を書く為にかいつまんで流し読みしていて気付いたのですが、割と大変な事になっているな、辻ちゃん。
後、執拗なこだわりを持って描かれる、烏丸接近に動揺する木虎の図、が面白かったです(笑)
そして帯に乗っている、「ジャンプSQ」付録の隊員募集うちわ、うさんくさい、うさんくさすぎる……何故、そこ、佐鳥なんだ。
次も楽しみです。