東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
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でぃ……でぃふ……

ゼノブレイド:ディフィニティブ・エディション』はじめました

 毎度表記に悩むのはさておき、Wii→NEW3DSを経て、追加要素も収録されてSwitchでリマスター化されたRPG。
 現在、第4章。
 評判はちらほら耳にしていたのですが、ハードの関係で今回が初プレイ……一番最初に訪れる街から、やたら広い・やたら人が多い・やたらサブクエストが発生すると、ゲーム開始早々、物量で殴りに来る気が満々。
 どのぐらい広いかというと、おおまかに3エリアに分かれている内の2エリアを歩き回っているだけで、ゲーム内時間で1日が経過する、ぐらいです。
 そして、路地裏を覗いたり、出会った人々に話しかけている内に、積み重なっていくクエストがあっという間に二桁越え。
 更に、昼夜で歩き回る人が変わるぞ!!
 ……例えると、洋物大作オープンワールドRPG+本邦SFC時代ぐらいの大作RPGの悪魔合体、みたいな感じ。
 強いドラマ性の隙間という隙間に、広大なフィールドと膨大なサブクエストがみっちりと詰まったキングサイズのハンバーガー、とでもいいましょうか。
 大筋の流れ自体は割と懐かしさもある作りなのですが、そのイメージで進めていると急に足下をすくわれるというか、水辺に近付いたらスムーズに泳ぎだしたのは、序盤で一番ビックリしたところ。
 フィールドマップも各所に高低差のある立体的な作りになっており、崖から飛び降りてショートカット移動する事も可能(そして高度によってはしっかりダメージを受ける)など、移動や戦闘への移行などを出来る限りシームレスな構造とし、ゲーム的な障壁をなるべく排除しつつ、かといってアクションRPGではない、事が独特の手触りを生んでいます。
 サブクエストは基本的に(今のところ)、「○○を倒せ」「○○を集めてほしい」などのお使い系ですが、お使いをこなしていく事で主人公達に対する地域の好感度が上がると共にクエスト関係者の人間関係が変化し、それによりまた新たなクエストが発生するサイクル。
 クエスト報酬の経験値などが割と多いので、モンスター狩りを行うよりも、意識的にクエストをこなしていく事で自然と経験値や装備が集まるようになっているのはオープンワールドRPG寄りといえ、それに加えて地域住人の掘り下げが行われる事が、プレイヤーのモチベーションになる作り。
 クエストによる人間関係及び後のイベントの変化、というのは洋物オープンワールドRPGでもままありますが、向こうのゲームがロングスパンで割と判りづらくてややこしい(印象)との比べると、今作ではキズナグラムというシステムにより人間関係の変化が視覚化されていくので、住人の把握含めてとっつきやすくなっています。更にそこから、物々交換(住人とのアイテム取引)要素に繋げてゲーム的なプレイヤーの旨みにしているのも、巧妙。
 とにかく連鎖含めて次から次へとクエストが発生していくのは、プレイスタイルによって好みの大きく分かれる部分になりそうですが、個人的には横道大好きプレイヤーなので問題なし。
 また、ミニマップが優秀(とても大事)・豊富なランドマークといつでもファストトラベル・任意の時間操作、とクエスト進行のフォローになる機能が充実しており、余計な待ち時間抜きでクエストを進行できるのは、ストレスが抑えられて大変良いところ。
 ……その上で、やたらめったら広いフィールド、突然の強敵(だいたい見た目で判りますが)、など色々あって決して緩いバランスではなく……オートラン(ひたすら直進)機能とかデフォルトでついているけどRPGで使うの……? と思ったのですが、むしろ、オートラン使う癖を早めにつけておかないと、広い、平原が果てしなく広い!
 フィールドをうろついている野生動物はそれほど好戦的ではないので、どんどん横をすり抜けて歩き回れるのですが、一方であからさまに危ない感じなのが歩いていて実際に危ないので、事故死率は割と高め。その分、パーティ全滅しても直前にチェックしたランドマークに戻される以外の損害は無いので、そういった部分はかなり親切設計。
 全体的に、見せたい世界観の為のゲームデザインに対して、プレイヤーが面倒くさくなって投げ出さないようにする事への配慮を感じます。
 戦闘は、セミオートの簡易アクションとでもいえばいいのか割と独特で、フィールド上でターゲットを選ぶとシームレスにスタートし、基本攻撃はオート。プレイヤーはオート攻撃が標的に当たるように間合いを調整しつつ、仲間と連携しながら背後や横に回り込んで任意でアーツ(スキル攻撃)を放ち、如何にアーツの特性を発揮させるかが、ポイント……?
 正直、まだちょっと戦闘のコツが掴みきれていない(のでちょっと強敵に当たるとすぐ全滅する)のですが、ヘイトコントロールや位置取りなど、パーティの連携を駆使して出来る限り有利な状況で立ち回れるようにするかを考えるのがコツのようで……そう、私は、正面から物理で殴るのが大好きなプレイヤー(笑)
 少しずつ慣れていこうと思います。
 ちょっと引っかかるのは、基本攻撃にアクションの間が必ず生じるシステム上、戦力差が明確な敵も瞬殺は出来ない事で、クエストによっては少しストレスになる事がありそうかな、とは。
 リマスター版という事で気になっていた映像面は、ここまでのところ全く不満なし。私がそこまでこだわらない方なのもあるかもしれませんが、非フォトリアル系の作品としては、キャラも情景も、十分な綺麗さと情報量だと思います。
 一つ、映像というか演出で不満を上げるとすれば、ボスキャラ戦で決定打を与えた時に撃破演出がこれといってなく(若干スローになるぐらい)、トドメのダメージを与えるとそのままイベントに突入してしまう事で、強敵を打ち破ったゲーム的な爽快感はそこにあった方が嬉しかったな、と。
 今作の思想的には、あくまで一連の流れの中、という事なのでしょうが。
 ストーリーとしては、最初の山場でぐっと盛り上げてきて、そこで一気に物語に入る事ができました。黒いフェイスのデザインと動きが非常に格好良く、今後が楽しみです。
 ……余談ですが、主人公シュルクの見るビジョン(未来視)、戦闘関係だけかと思ったら道ばたやクエスト受注時にもガンガン発動するようになり、2020年に見ると、迅さん(マンガ『ワールドトリガー』)のサイドエフェクトは多分こんな感じなんだな……それはちょっと性格歪むな……と納得。未来どころか見なくてもいい人間の暗黒面が見えてしまう事もあって、シュルクも人格が歪まないといいな、としみじみ思いました。
 そんなわけで、迅さん&某キャラの気持ちになれるかもしれない『ゼノブレイド』は、『ワールドトリガー』ファンにもお勧め……?(笑)