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そろそろ春

光戦隊マスクマン』感想・第36話

◆第36話「消滅! 双子の破壊少女」◆ (監督:東條昭平 脚本:曽田博久)
 「エリコとマリコ……世界で一番仲のいい双子の姉妹を見つけました」
 「おまえ達には恐るべき力が秘められている。今にそれを思い知らせてやるぞ」
 イガムによって奇妙な空間に誘い込まれた双子の姉妹は、ニメンドグラーの仮面を取り付けられ、互いを求めて呼び合う事で凄まじい破壊エネルギーを発生させる体質に。
 この爆発にたまたま巻き込まれたタケルは少女に呼びかけるが、少女はタケルの声がまるで聞こえない様子で姿を消し……
 「女の子にやられただって?!」
 本部に戻ったタケルは4人に笑い物にされるが、街では謎の爆破エネルギーによる大混乱が発生。オーラモニターに映った少女を追いかけて出動したマスクマンは双子を発見するが、イガム一派が邪魔に入り、双子でボン! 作戦の詳細を知る事に。
 年端もいかない二人の少女がグロテスクな仮面を身につけ、互いの名を呼びながら歩き回ると謎の破壊エネルギーが発生する! という作戦はビジュアル的に割とチューブが情けないのですが、被害規模としてはパイロット版以来のような気がする大成功だ!
 イガムは無事に相互フォローになっていたイガム竜を召喚し、その攻撃を受けながらも赤がマリコに飛びつくと、美緒のペンダントが光をはなって外れる仮面。タケルはマリコに対し、どんなに仲の良い双子でも、一緒に居すぎて互いを頼りすぎてはいけない、と諭してエリコの元へと向かい、こちらもペンダントの力により仮面を引きはがす事に成功。
 「そのペンダントは……!」
 「このペンダントは、冷たい氷に閉じ込められていても、美緒の優しい心を伝えてくれたんだ。……同じ双子として、仲のいい姉妹を引き裂くような事を、美緒の心は、許さなかったんだ!」
 ペンダントの力に関してはタケルのメルヘンでひとまず処理され、光戦隊マスクマン
 健闘を見せる二面ドグラーだが、ペンダントの力で弱体化するとマスキークラッシュで大ダメージを受け、ジェットカノンでオケランパ。巨大戦はグレートファイブが担当し、本日も冷静に飛び道具で仮面を破壊すると、ファイナルオーラバーストでフィニッシュ!
 双子の姉妹はそれぞれの道を歩み出す決意をタケルに語り、拡大解釈でモテちゃって困ってるなぁ感を出すタケル、やはりちょっと、駄目なイケメン感……(笑)
 お義兄様、お義兄様、今こそ、心置きなく成敗の時……!
 イガムが双子を利用する回、という事で一応、「美緒のペンダント」がキーアイテムにはなったのですが、それに対するイガムのリアクションがこれといって面白くもなく掘り下げられもせず、「タケルと美緒の物語」の進行度としては相変わらず物足りない内容。
 前作『フラッシュマン』においても、「メスとの戦い」と並行したもう一つの動機付けである「家族探し」のエピソードが全体の流れの中にスムーズに組み込めなかった、という問題が発生しており、また今作と同期の《メタルヒーロー》シリーズ『超人機メタルダー』も「ゴッドネロスの正体を突き止める為に古賀博士の足跡を追う」という主人公の行動目的の処理に難儀していて、ストーリーラインの模索による、時代的な生みの苦しみ、という面はあるのかもしれません。