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2月2日、“ダスカーの惨劇”を起こしたのは貴様か?!

『風花雪月』プレイメモ5

 2周目青組クリアー。
 スカウトを増やした事で支援値上げの手間が増えた分、結局、1周目とさしてプレイ時間が変わらないという、長い長い戦いでした。
 以下、主要メンバーの雑感と、2周してみての総評(ネタバレ含む)。
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◇ペレト
 鋼鉄の胃袋を持つ万能系主人公。万能ゆえに際だって伸びる能力が<魅力>ぐらいしかない為、戦闘機会の多い青組ルートでは、段々と目立たない事に。前回は素直に盗賊ルートだったので、今回は、剣&斧、という素直に育てているとどう考えても通らず、必要技能を把握した2周目でもないとわざわざ資格取得されそうにない勇者をあえて経由してみたのですが、あえて経由した意味は特に生まれませんでした! ……もしかしたら、成長率が優秀とかあるのかもしれませんが、マスクデータなので、気にしようもなく。

◇ディミトリ
 筋トレ3兄弟長男(次男はラファエル、三男はカスパル)。とにかくやたらと力が伸び、群がる敵を槍で貫く、というか、殴り殺す、復讐のウォーモンガー。素直に専用職の槍一筋で進み、最終的には拾った鎌を振り回して敵兵の首を薙ぎ払う……というか、見た目ピックルで突き殺す、血塗られた炭鉱マン。
 ……ところで、第2部の、漆黒の鎧に青い十字マーク、というデザインは……ハカイダー?! ハカイダーなんですか?!

◇ドゥドゥー
 鍛え上げた肉体で敵の刃を弾き飛ばし、殴り返すと相手が死ぬ、というアメコミヒーロー系鋼鉄従者。ただし魔法には弱い。若干スピードに劣るものの、それを補って余りあるメタルボディで大半の物理攻撃が通用せず、後半はセイロスの盾を背負っていた事もあり、見た目なんだか某キャップのような事に。
 無口で強面だが気は優しくて力持ちを地で行き、料理上手で花を愛する男……って、ゴウキ?! ゴウキなの?!

メルセデス
 一周目の下駄を活用して青獅子乗馬倶楽部に加入し、敬虔なプリーストの筈がいつの間にやら黒塗りの鎧姿で戦場を焼き払う事になっていた、王国軍の誇る移動砲台1。生徒の中では最年長ポジジョンな事があってか、後半の支援会話では年上の包容力を四方八方に発揮した結果、男達の心の隙間に次々と入り込む魔女、みたいな事に。

◇マリアンヌ
 一周目に続いて青獅子乗馬倶楽部を主宰し、敬虔なプリーストの筈がいつの間にやら黒塗りの鎧姿で戦場を凍り付かせる事になっていた、王国軍の誇る移動砲台2。なんかブリザーがやたら必殺出す気がするのですが、気のせいなのか紋章効果でも乗っているのか。ディミトリとのエンディングが、結構良かったです。

◇フェリクス
 相変わらず、あらゆる女子との会話が自動的に面白くなる、王国軍の誇る飛び道具。支援会話においては、帝国におけるベルナデッタ、同盟におけるラファエルと、同じポジション。キャラ的にはイングリットかメルセデス、と思うのですが、アネットとの支援会話が面白かったです。

◇イングリット
 相変わらず、大抵の魔法が通じない、というかそもそも当たらない天馬騎士。後半に行くと筋力不足は目立つのですが、対魔法使いの囮その他、飛べるって素晴らしい。Sナイト→パラディンで打ち止めと比べるとファルコンナイトの存在が光りますが、再上級職でゴールドナイトが採用されていれば選択肢になって良かったのでは、と思ってみたり。或いはグレートナイトになりやすければ良かったのですが、パラディンとグレートナイトで求められる技能が違いすぎて、いっそボウナイトの方が近いし強い、というフォドラの文化。
 フォドラの文化といえば、ウォーロックになると普通に浮いているのは今作最大級の衝撃でしたが、杖持たせたハンネマン先生をウォーロックにすると、もはや完全に、某有名小説の世界。

◇シャミア
 「掃除に行くぞ」からの「よし、死んだな」が大変格好いい、弓隊のエース。「穴を開けてやったぞ」もいいし、支援会話進めておくと「未来の為も、悪くない」の背景も見えて深みが増し、全体的に台詞回しが好き。
 貴族・平民・紋章、忠節・信仰・憎悪、という今作においてウェイトの大きい要素といずれも距離があるのが、赤組でも青組でも特徴的なアクセントになっていて、物語世界に様々な視点を与えるという役割において、非常に良いキャラだとも思います。

◇アネット
 歌って踊れるドジっ子魔術師。下手に魔力が高いので、厨房が虹色の海に包まれたり割とタチが悪い。魔法系の騎乗要員が確保済みだったので踊り子担当になり、魔法要員としては十分な活躍。ただトロンが無いので、純粋な魔法戦力としては実はハンネマン先生の方が使えるのでは疑惑もあったり無かったり。売りはマジカルハンマーなのでしょうが、レジェンド武器を使う機会がまず無いという。

◇アッシュ
 能力の伸びは微妙だったものの、鍵開け技能で一軍の座を守り抜いた弓要員。……まあ、宝箱の中身に使い道があるかというと、だいたい輸送隊に預けられてそれっきりなのですが。
 今作、会話テキスト欄の幅に合わせた言い回しの調整や句読点の省略が割とあるのですが(テキストに存在しない区切りを音声では入れている箇所がだいぶ多い)、その影響で同じ人物との会話の中で敬体と常体が混ざり合っているのがだいぶ目立ったのは、支援会話の面白いゲームだけに、惜しまれるところ。最初は貴族にだけ「ですます調」なのかと思ったら、イングリットには突然普通に話しかけたり、かと思ったら丁寧語になったり、キャラクターが安定しない会話が目立ったのは、残念でした。

◇シルヴァン
 天才肌という事でか、魔法の素養もあり重装も可能という育成の幅が広めのキャラで、まあ飛べれば使いどころがあるだろう、とドラゴンナイトで運用。思い入れ薄めなので一軍半扱いで使っていましたが、なんだかんだと成長し、ドゥドゥーに次ぐ囮役みたいな形に。

◇ドロテア
 一周目と同じく、メテオ要員。馬に乗れそうにないので特に別の技能を覚えさせたりはしませんでしたが、メテオ、便利。
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 以上12名、主人公+クラス8名+マリアンヌ&シャミア&ドロテア、という最終メンバーで、魔法4+弓騎馬2+飛行2+歩兵、という一周目とほぼ変わらない最終編成に。
 面白みは無いですが、今作、クラスメンバーを素直に育てると丁度良い編成バランス・幕間の会話シーンは基本的にクラスメンバーしか登場しないので、クラスメンバーを使いたくなる誘導・誰を使っても概ね育つ、という条件が揃っているので、選択肢の幅が広い一方で、敢えて○○を使う、的な部分は薄い作り。
 使用キャラにしろ育成にしろ、選択肢が広すぎる事で、何を選んでも大体どうにでもなるようになっているというか。
 フリーバトルの無い難易度〔ハード〕だとリソース管理などで事情は変わるのでしょうが、今作の醍醐味である支援会話を楽しむにはフリーバトルが有用だが、フリーバトルを活用すると途端にシミュレーションRPGとしては大味になるというゲームデザインなのが、良し悪しとはいえます(<戦技>使うより、二回殴った方が遙かに強いとか)。
 基本的には、どちらを選ぶか、で「会話を集めていくゲーム」の方向に割り切ったといえますが、もう一段階二段階、両立を目指した調整が見たかったと思うところもある一方で、“奇跡のバランス”よりも“ボリューム感”を取ったのは、少なくとも中途半端な作りになるよりは、断然良かったかな、とは。
 この辺り、新ハードでの最新作・久々の据え置き機、という事で想定ユーザーを広く取ったというのはあるでしょうし、シリーズ次作があるとすれば、今作の反響を受けた上で調節してくる部分があると思うので、どの辺りに焦点を合わせてくるのか興味の湧くところです。基本的には、間口を広く取った上で、プレイヤー任意で難度の段階を調節させる作りが現在の潮流なのでしょうけれど。
 そう見た時、難度を上げると作品のコア部分の面白さが削がれてしまう、というのは今作の弱点ではあり、同じボリューム感を提供するにしても、100時間を3周よりも、50時間を6周(難度変更込み)想定の方が、“どちらも楽しめる”率は上がるのかな、とも思えてきますが……いや、どちらにせよそこまでやれるのかはともかく。
 周回プレイ推奨の作りの割に、爽快感の無いストーリー展開が続くのはネックで、正直、青ルートの中盤はややだれ気味になっていたのですが、周回プレイをあまりたしなまない私が、なんとか2周目のゴールに辿り着けるぐらいには楽しめたゲームでした。
 青ルートは実質的に白ルートを兼ねているところもあり、物語の背景について色々わかりやすくなった一方、相変わらずハッキリしない部分はあれこれ残っているのですが、最終的には、プレイヤーの推測で行間を埋めるしかないのか。特にあの人の扱いは色々あれな感じなのですが、黄ルートだともう少し目立つのやら。さすがにちょっと、一つのゲームを楽しめる容量が一杯になってきた感じで、3周目に行くかは大変微妙なところですが、2周やって明らかに辿り着けていない要素があったりで、とにかくボリュームは圧巻の一言。
 タイトルへの期待感に応えてくれる、存分に遊べた一作でした。