東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
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蒼き波濤と白い霧

イース8』(PS4版)、クリア

 面白かった!
 軽快かつ爽快なアクションと、まとまりの良い基本システムの面白さはあるものの、前半は、〔エリアの調査 → 漂流民の発見 → 拠点の強化/調査エリアの拡大 → エリアの調査……〕を良くも悪くも淡々と繰り返していく構造上、ゲームの文法として「一直線の横スクロールアクション」に近く、面白いけどどこか淡泊に感じていたのですが、中盤に、そう来るか、という一ひねりが入ってからストーリー面の深みがぐっと増し、終盤は大変盛り上がりました。
 特に、“もう一人の主人公”であるダーナが凄く格好良いキャラクターなのが、素晴らしかったです。
 ある意味で今作は、ダーナの格好良さを追いかけていく物語なので、その要素が加速してからは、非常に魅力的な物語でした。また、「無人島漂着物」というコンセプトそのものが終盤の展開に意味を持って繋がってくる、という仕掛けも好み。
 難易度ノーマルで、プレイ時間は約60時間。
 料理・地図・迎撃戦・制圧戦はコンプリート。釣りは、最後のヌシっぽい魚が釣れず、断念。キャライベントは、某船員だけ埋まらなかったのですが、クエストはコンプリートしているようなのに、一体どこで何を逃したのか……。
 まあ全要素コンプリートやトロフィーへのこだわりはあまり無いので、やれる範囲の事はやって、満足。
 基本パーティは、アドル・ラクシャ・リコッタ。
 場所によって細かく編成しても良かったのかもですが、結局、〔斬・突・打〕の3属性を抑えておくのが一番無難で面倒が無いという事で、基本固定。ここは今作の、ちょっと勿体なかったところ。ダーナはアクションも格好良いので使いたかったのですが、アドルと属性被りなので、2軍にせざるを得ませんでしたし。
 攻撃スキルも、かなり覚える割にプレイアブル時は4種類しか使えない点も、少々物足りませんでしたが、あまり操作方法をややこしくしない、という方針自体はゲームシステムに合っていたとは思うものの、もう少し、色々な技を使い分けたかったというのはあり。
 不満点……というか個人的に若干引っかかった部分は、文字の入れ方からカメラワークから吹き出し描写まで、何から何まで演出ラインが《軌跡》シリーズと同じ事で、一応違うシリーズなのだから、もう少し方向性を変えても良いのでは、と感じたのですが……これこそが根強いファンに支持されるファルコム節の一面ではあるので、変える事を望まれてはいない部分、ではあるのでしょうか。
 でもまあ、カメラワークぐらいもう少し変化つけてもいいのでは! と思ってしまうわけです(笑) ラストバトルのあの構図は、ぴたっとはまって格好良かったですが。
 音楽は如何にも《イース》というかファルコムというかで、フィールド曲は安定したノリの良さ。個人的にメインテーマ(タイトル画面BGM)がとても気に入って、そのアレンジバージョンがあちこちに用いられたのは嬉しかったです。
 とにかく終盤のストーリー展開が非常にツボで、満足度の高い一本でした。エンドロールも凄く良くて(後半の一枚絵はまさに、この物語の着地点そのものであり)、大変気持ち良くゲームを終える事ができ、面白かった、と同時に、凄く心が満たされた、そんな一作。
 『イース9』への期待が俄然高まると同時に、いやしかし、これ以上盛り上げられるのか……?! という不満も渦巻くという複雑な心境になっています(笑)
 とりあえず一つ戻って、『セルセタの樹海:改』も手を出そうかなぁ……。