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ギャラクシーウォリアーズ

星獣戦隊ギンガマン』感想・第43話

◆第四十三章「伝説の足跡」◆ (監督:田崎竜太 脚本:沖田徹男)
 言語設定おかしくなった? と一瞬狼狽する英語ナレーションから、英語歌詞主題歌でスタートの総集編。
 遂に魔獣ダイタニクスを葬り去るも、バルバンは未だ健在。勝って兜の緒を締めるギンガマンの元を、父の描いたイラストを持った勇太くんが訪れ、散らばったそれを拾い集めながらこれまでの物語を振り返るという趣向で、青山父が描いたという名目のイラストが、それぞれやたらめったら格好よくて眼福。
 ギンガレッドのキャラ紹介イラストの背景には、2回しか使っていないライオンバイクが描かれているのですが、青山父はギンガマンの戦いについて勇太くんから話を聞いているのかとは思われますが、ここまで詳しいと、密かにスニーキングしながらギンガマンのあらゆる戦いを伝説の目撃者として書き留めているのでは、という疑惑が急浮上します。
 まあ、強引に理屈をつけるならば、モークの中にこれまでの戦いの記録がアーカイブ映像として保存されていそうなので、それを見せてもらったのか(次の世代の為に、実戦の記録、超重要)。
 ……しかしバイクは、無理に登場させた割にはここまでの本編での使用回数2回で、本当にどうして出す事になったのか。この扱いに物凄く怒っている人が居たのではないだろうか、といらぬ心配をしてしまいます。
 勇太くんとの出会いに始まり、ギンガマン5人の活躍シーンの後は、バルバン各軍団との戦いを振り返り、それぞれの行動隊長&部下魔人が並んだ絵がまた格好良く、特にゼイハブのイラストが超格好いい。
 そしてゴウキは、どさくさに紛れて鈴子先生の絵を懐に収めようとしていた。
 「森の中で暮らしていたら、出会う事のない人達と、出会えたんだからな」
 忘れられがちだが婚約者の居るハヤテがゴウキの心情を慮ってフォローを入れ、全体的に今回、ハヤテのイケメンムーヴが多め。
 そこから、5人それぞれとゲストキャラが絡むエピソードが回想され、宿命の銀河戦士として内部で完結してしまう事のないように、勇太くんに代表される「外」との繋がりを、今作が重視して積み重ねてきた事が改めて裏打ちされます。
 この、「外」(世間)との繋がり、という要素は割と、やっているつもりで抜け落ちていて終盤に大惨事を招いてしまう事があるのですが、堂々と焦点を当てた回想をしてみせるように、各キャラ二人ずつほどゲスト回を割り当てられていたという計算が見えます。
 リョウマ〔バイク兄妹〕
 ハヤテ〔青山父/元オーナー〕
 ゴウキ〔鈴子先生/岸本〕
 ヒカル〔シェフ/パチプロ魔人・しゃっくり助教授〕
 サヤ〔瓜二つアイドル/柔道家・猫の女の子〕
 (※ヒュウガ〔女子高生〕)
 前が実際に回想シーンに登場したキャラ、後ろがそれ以外でメイン回で個人的絡みの強かったキャラとなり、ハヤテとサヤは回想キャラ逆で良かった気もするのですが、そうしないと青山父の出番が確保できなかったのか。こう見ると、勇太・ヒュウガというメインキャラとの繋がりを描くエピソードの多いリョウマに友達を作った事と、ゴウキの恋敵としての岸本を出した事の意味の大きさが窺えるのですが、パチプロ魔人回がやや中途半端な出来になったのは、ヒカルと心の交流をさせる、という全体構成の都合があったのかもしれません(そういえば、メンバー中の年少ポジションと怪人の交流エピソードとしては『超新星フラッシュマン』第43話「カウラーの反逆!」が良い出来だったな、と唐突に思い出す)。しゃっくり回の助教授では、強い繋がりの相手というにはちょっと苦しいですし。
 ……そして、序盤に婚約者の存在が描かれたハヤテは、おじさん担当であった。まあ、敵方のシェリンダとの因縁が大きいのですが。
 青山父からの依頼により戦士自筆のイラストを添える事にになった5人はそれぞれの星獣を描き…………全員、引くほど上手い。
 「戦士のたしなみってやつだな」
 と思ったらリョウマが、小学生がクレヨンで描いたような絵を満面の笑みで掲げてオチ要員になるのですが、なんだろう、むしろ、他の4人があまりに捏造めいた上手さの為、等身大のリョウマの好感度が上がります(笑)
 星獣・ロボ、そして黒騎士とヒュウガで一通りの回想を終え、
 ナレーション「星獣戦隊! それは、銀河の平和を守るために戦う、伝説の勇者達の事である」
 から歌詞付きの日本語主題歌をバックに更にダイジェストでここまでの戦いを振り返り、ほぼ最終回ノリ(笑) 最終回どうするのだろう、と心配になるぐらい最終回のエンディングみたいな編集なのですが……しかしまだ、戦いは終わっていない!
 改めてバルバン殲滅を誓う5人に勇太くんも手を重ね、モークとバルバンも揃って、決着に向けて意気上がるギンガマン。だが……
 「俺たちの新しい力でこの星を潰す日がすぐに来る。必ずな。ふふふふふふふ」
 魔獣ダイタニクスを失いながらもむしろ不敵に嗤うゼイハブ、その凶悪でおぞましい企みとは?! で、つづく。
 ED曲も英語バージョンで、次回――まさかの、岸本再登場。
 「弟子入り?!」
 「そうだ。俺は越えてみせる。お前の強さを、たくましさを、そして、その優しさを!」
 ――その時、バルバン最強の切り札が誕生する。
 半分ぐらいコメディっぽいのに、予告がまた、やたらめったら格好いいぞ!