東映特撮に踊らされる駄目人間の日々のよしなし。 はてなダイアリーのサービス終了にともない、引っ越してきました。
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9/15付けレス

 本日は、昨日に続いて『ルーブ』感想(第10話)も書きました。果たして『ルーブ』は、俺色に染められるのか。

「ルーレットでは、いつでも、黒に賭けろ」

◆αくんさん
 >そうなるとアメコミヒーローを意識しているでしょうかオーブダーク
表の顔は大企業の社長で、裏では凄くこじれたヒーロー活動している……と捉えると、確かにアメコミっぽいですね愛染社長(笑)
 >今回、面白いなあと感じたのは兄弟も社長も努力をするということ
社長もしっかりトレーニングしている姿が描かれたのは、面白かったですね。汗染みTシャツも有効活用されて(笑)
 >カツミの以前否定された根性論も決して間違いではなく、自分たちを鼓舞する上で大切なものという描写はいいなぁと思いました
イサミはまだちょっと弱い感じがありますが、カツミは野球回で、土台が凄くしっかりしたのは良かったですね。根っこがスポーツマン(しかも野球のエース)メンタルというのは、色々と納得ができます。
 >憧れのヒーローを演じるというのはどこか遊びの要素もあるから、遊びを全力でやるというのが社長のスタンスなのかなと
兄弟が割と生真面目なので、その辺りも悪としての対比になっているかもですね。

◆さやまきさん
 >あと悪役が立ってる作品はやっぱり良くなるなぁ
ここに力を入れる、という方針の徹底は良いと思うのですが、愛染さんはどう受け止めればいいのか、未だ困惑中です(^^;
 >悪事がバレるにしてもその展開がザル過ぎて いやそれ杜撰過ぎるでしょ社長…
あのマッチポンプは酷かったですね(笑) 兄弟が当初、勝手に予知能力だと思い込んだのも酷かったですが(笑)
 >アサヒちゃん素晴らしかったんですが
賑やかしポジションにミステリー要素を付加した上で、本人は天然という位置づけは割と面白いので、上手く種明かしに繋がってくれると良いのですが。
 >ルーブはずっとこの調子なので兄弟側は変わらないんだろうなぁ というのが残念
第10話を見ていて思ったのですが、兄弟がヒーローテーゼを言う為のシステム化している感じはありますよね。そこに至るまでのプロセスが薄いというか。
 >愛染社長は前回の敗北も想定内だったの?
不滅の愛染ガッツの持ち主なのでしょうが、ヒーローと悪役が、互いに不滅のガッツで殴り合い始めると、不毛ですよね……。
 >ロッソが人から奪ったアイテムを平気で使ってるのもどうかと思いましたし
兄弟視点だとどう考えても悪のアイテムだと思うので、あれは雑でしたよねぇ……前回-今回の流れ自体がどうにも、一度兄弟にオーブリングを使わせる事情が大きかった感じですが。
 >単にメタなだけでなくルーブを貶める事に何の意義を感じてやってんだろこの脚本(又は演出)
 >というモヤモヤが溜まって来てしまってるんですよ…
愛染オーブ的なキャラは、描いていて必要以上に楽しくなってきてしまうのはわからないでもないですが、ちゃんと舵取りできるのか、どうも不安になってきますよね……。

続けて『ルーブ』

ウルトラマンルーブ』感想・第10話

◆第10話「湊家の休日」◆ (監督:武居正能 脚本:勝冶京子)
 冒頭からルーブ兄弟と怪獣の戦いが描かれ、グランドの色合いは格好いい。ブル:グランドが自転車を吹き飛ばしながらがに股重力波をぶつけた所に、ロッソが前回奪い取ったペロペロキャンディーを躊躇なく使って必殺光線で怪獣を仕留めるが、目・肩・腰にアリナミンV! が欲しそうな姿をTVの前で見せる兄弟に、観戦していた愛染社長は不満たらたら。
 「ぶざまな勝ち方は、ヒーローの美学に反するねぇ。前回は少し油断したが、やはり、ウルトラマンにふさわしいのは、この私。人々がヒーローに求めるもの、それは、一度負けた逆境から、這い上がる姿だ!」
 否定しづらい……(笑)
 「これが俺たちの新しい力か」
 イサミはペロペロキャンディにキラキラした視線を送り、いやそれ、2人がかりで殴る蹴るした異星人から強引に奪い取ってきたものだと思うのですが……。
 愛染への対抗意識もあってか、「ウルトラマンである」事に以前より強くこだわるようになり、ヒーロー活動に前のめりになっていくイサミは、お揃いの恥ずかしいTシャツを来た家族ピクニックでも、波動の収集を優先。
 「俺たちはウルトラマンとしての使命がある。遊んでる場合じゃねぇよ」
 「休憩も大事な仕事だと思うぞ。……それに、今は湊イサミと、カツミで、俺たちには家族が居る」
 そんなイサミに、カツミは自分たちが自分たちである事を支えてくれる、大事なものがあるのではないか、と諭す。
 「あの笑顔を守れるのは……俺たちしか居ないだろ」
 「…………そうだな」
 家族の存在を軸に、ウルトラマンより前に「個人」である事を確認した兄弟が、自分として大事な物があるから「ヒーロー」としても戦えるのでは、と愛染のメタ的なヒーロー理想論に対して、改めて立ち位置を見定めるのは悪くなかったのですが、少し引っかかった(そして私が今作にもう一つはまりきれない原因の一端な気がする)のは、「ヒーローとは何か」をかなりストレートに次々と投げ込んでくる作劇の結果、それらの全てが、ダイジェスト気味になっている印象。
 いってみれば、既製品のショーウインドウのようになっており、個々の既製品が悪いわけではなく、それらを集める事も悪くはないのですが、あれも良いこれも良いと好きな物みなぶら下げすぎた上に、兄弟がそれを着てみせる為のマネキンと化してしまっている部分があり、服を着るに至るプロセスと、その服を兄弟にフィットさせる為の仕立ての部分が弱いな、と。
 これは兄弟がヒーローとして未成熟だからであり、後半戦ここから、所狭しと並べられた既製品を『ルーブ』としてのオーダーメイドに仕立て上げていく、という構造になるのかもしれませんが、並べたい物を並べようとしすぎて、オーダーメイドに着手する前に散漫なまま終わってしまわないかどうか、が若干の不安。
 そういう観点では、愛染社長は既製品のセールスマンとも言えるので、それと対立する兄弟の存在に計算はあると思いたいのですが、既製品のコーディネートの中から、俺色に染め上げた『ルーブ』のうちゅ~んを生みだしてほしい。
 ピクニックからの帰路、一家の前に姿を現した愛染は、兄弟の目の前で堂々と怪獣を召喚。
 「今から、君たちが本当にウルトラマンとして、私よりふさわしいか、最終試験を行います」
 今回のキーとなった「家族」との接触を挟んだ上でなので、「家族を取るか、街の人々を取るか」というえぐい選択でも迫ってくるのかと思ったら、単純に物凄く強い怪獣を送り込んで戦闘を採点するだけ、というのは大変拍子抜けでしたが、その強力怪獣が四つ足の獣タイプだったのは、良かったです。
 狼怪獣のスピードに苦戦するウルトラ兄弟が、竜巻で動きを止めたところに重力魔球で硬直させ、その間に空から大技を叩き込む、という連携も格好良かった……のですがトドメをさせず、逆に反撃を受けたブルが、キラキラしながら消滅。必殺光線の余波で倒れたビルから家族を守ったロッソも、続けてキラキラしてしまう。
 「家族を守って負けるのは、本末転倒ぉぉぉーーー!!」
 兄弟の敗北にテンション最高潮の愛染は、前回と真逆のシチュエーションで、倒れ伏す兄弟の前からペロペロキャンディを回収。
 「愛染マコトです。お疲れさんです」
 厭味たっぷりに、「負け犬の歯ぎしり」という名言カードを置くと、更に追い打ち。
 「ヒーローは、遅れてやってくるんだよ」
 うわ、言い回しのコピーが完璧で、物凄くいらっとします(笑)
 流れ弾で、本家への好感度も落ちそうだ!
 「君たちは、家族とか言ってるから、スケールが、小さい」
 「おまえは……なんの為に戦ってる」
 「強くて格好いいヒーローは、人々に、希望を与えるからだよ」
 守るものの為に戦った結果としてヒーローになるのではなく、ヒーローになる事そのものが目的化している愛染は、その看板を支える柱の無さを兄弟との対比として描かれる一方で、理想のヒーローという看板そのものは磨き上げられている為に、表面上の発言は真っ当に聞こえる部分があるのが悪役としてのタチの悪さ。
 「おまえには、守りたいものがないのか?!」
 「哀れなヤツだな」
 一方の兄弟は、着せられているテーゼが先行しすぎて反論が飛躍気味になっていところに主人公としての弱さを感じるのですが、特に、悪玉が善玉に「愚かなヤツ」と告げるのと似たような感覚で、善玉から悪玉に「哀れなヤツ」と言わせてしまうのは、感心しません。「他者を哀れむ」という心情は、もっと慎重に用いなくてはいけないと思うのです。
 「今の君たちこそ哀れだねぇ。どっちが正しいか、そこで見物してるといいよ。あ、就職の件、決めたら連絡してね」
 どちらかというと、この返しをやりたかったのでしょうが、主人公が悪役に引きずり倒された感。
 兄弟を嘲弄して身を翻した愛染が、逃げ惑う人々の中をただ一人、怪獣に向けて真っ直ぐに進んでいくというヒーロームーヴ発動は大変面白かっただけに、間にパロディのパロディである「あばよ」を挟んだのは、私の好みとしては余計でした。


 ウルトラマン それは正義を愛し、悪と闘う この地球を守る唯一無二の存在
 絶望の中、人々の祈りの声が聞こえる
 求めている 負けても尚立ち上がる 完全無欠のヒーローを
 「その存在こそ私、愛染マコトだ。全世界待望、ウルトラマン伝説が、幕を開けるのだ」
 愛染は再びオーブダークに変身し、自身が召喚した強力怪獣に立ち向かおうとする、ところでつづく。一つ間を空けるのかと思いきや、今回も怒濤の愛染編となりましたが、果たして次回、愛染マコトは生き延びる事が出来るのか?!

 ☆今週の怪しいアサヒナビ☆
 母の失踪前に、家族写真を撮るシーンで赤ん坊として登場……したと思ったら何故か、乳幼児の頃の記憶あり。
 「そうそう、結局トイレに忘れてたんですけどね」
 部分的に母・ミホと記憶を共有している節が感じられますが……どう転がりますか。

9/14付レス

本日は他に、『ルーブ』の感想を書きました(まだ1週遅れ)。

今夜は焼き肉

◆chi-chanさん
 >正直雑誌で大森Pがパラレル発言してなかったら「何でビルド消えたままなの?戦兎って人格消えちゃったの?」ってなったでしょうし…。
パラレルはパラレルにしても、なんでこのオチ……? というのはありましたよね。分解を進めていくと成る程と思う構造になっているのかもですが、「葛城巧」発言にはだいぶ困惑してしまいました。
 >ジオウの仕組みについてですが、何でも東映特撮ファンクラブの有料配信映像でその辺の仕組みが説明されたそうで
そういえば宣伝していましたね。嫌な予感はしていたのですが、本編に入らない設定は全てそちらで拾うつもりなんですかね……。
 >「でもアナザーは同じライダーの力を同じ時間で使わないと倒せない」
過去に戻るくだりは相当謎でしたが、基本ルールの縛りという事なんですね。まあ本編で説明してくれないと大変困る部分ですが。
 >魔王ルートに薦めてるからいい人かは微妙ですが、少なくとも「責任(=ビルド力継承による本家消失)」を暗示していたのは間違いないですよね。
ここに触れてくれるのが今のところ、マネージャーだけというのがなんか、良いのか悪いのか……。
 >問題はソウゴが、目の前で戦兎の葛城化っていう異常事態を見ても、その深刻さをあまり理解していないことなのですが
物凄くさらっと流しましたよね……そういう作風、で済ますには、失われたものが重いですし、この辺りが噛み合うのかどうかは、心配な部分です。

◆八手四郎次郎さん
 >「敵組織のボスが主役の前で予言書みたいな本を朗詠する」
変な面白ポイントが被ってますね……(笑)
 >ゲイツが「お前を殺したくてウズウズしている」と発言
ゲイツは「復讐」の要素は持っていそうですし、命の重さは現代と50年後で変わっていそうではありますね。
 >更にゲイツを止めたツクヨミが「何故止めたのか分からない」などと言い出すのも引っ掛かるところで、だったら何の為にゲイツを追ってタイムスリップしてきたのか......。
ツクヨミはむしろ積極的にソウゴを守ろうとしたのでは……? というのは私も疑問に思ったのですが、「変身の阻止」が目的だったので、一度変身してしまった以上、30%ぐらい「消しちゃってもいいかな……」と思っているのかもですね。まあ何にしろ、立ち上がりはもう少し、キャラごとの方針をハッキリさせた方がわかりやすかったかなとは思いますが。
 >どうにも「きっちり計算し尽くして伏線を張り巡らした脚本」なのか「不用意な台詞の多い雑な脚本」なのかはっきり見えてこない
脚本家への信頼度で言うと、個人的には圧倒的に後者なんですよね……(笑)

◆KEYさん
 >お祭り作品として物語はさておきなのかそれなりに組んであるのか未々見えて来ませんね。
あっけらかんとした作りならそれはそれで、と受け止められるのですが、その割にはややこしいオチが入れてくるのが考えてしまう所で、上手く噛み合って面白くなっていってほしいですね。
 >だとするとスコーピオン(戦隊)ではなくてゴーストのアランとアデルかもと思い直した次第です。魔王コース推奨なあたりアデル寄り?
ゲイツが秋山(2002年)ぽくて、ツクヨミがハナ(2007年)ぽくて、マネージャーが『ゴースト』辺りと考えると、年代もちょうどばらけてそれっぽいですね。煽動者ポジションというのも2010年代的なキャラ付けな感じがありますし。
 >この中だとタイムジャッカーがよくわかりませんね。新王を立てるにしては人を選んでなさそうなので寧ろ傀儡が欲しいように見える。
アナザーがそのまま魔王候補なのか、アナザーの作成が新魔王擁立に繋がるのか、という辺りもまだ不明瞭ですものね。次回はまた、新ジャッカーが出るようなので、新しい情報も出てきそうですが。
 >自分も数式は笑いました。戦兎以外だとああなるんですね。
あれ、誰でも出るイメージなんだな、と(笑) こういう要素ですかっと楽しめる作品なら、それはそれでありなんですけどねー。
 >そしてどうしても文字が気になって戦闘シーンで脱力気味。これ、自分は慣れる事が出来るのか……。
これ結構、人によって見え方が分かれるのかもですね。私の脳はああいうの、模様として曖昧に認識するみたいで。

◆さかもと。さん
 >お祭り作品になると思うので、このライブ感が上手くハマってくれれば面白くなると思うんですけど
サービス重視で大雑把に進行していく割に、設定はやたら立て込んでいる、というのが上手く噛み合っていって欲しいですね……。

◆spirithumanさん
 >個人的には黒人の先進文明だけでなく、女性だけの王の親衛隊、天才科学者の妹と、女性が高い地位にいることも目立っていたと思います。
特典のインタビューを見ていたら、黒人女性の天才科学者キャラ、というのはやはり相当珍しいようですね。端々で色々とカウンターを仕込んでいる作品なのだなと。
 >ある程度はヒーローとして完成された上での話は実はあまりなかったので、新鮮でした。
確かに従来作品に比べると出来上がっている部分はあって、成熟している部分と未成熟な部分がそのままストーリー上の葛藤と繋がっている、という作りは新鮮でしたね。
 >こいつも実はエイジ・オブ・ウルトロンに出ていて…ウルトロンにヴィブラニウムを売った後で腕を切り落とされるというチョイ役でした
成る程、それで腕のサイコガン(これも格好良かったですね)がかなり強調されていたのですね。
 >シビル・ウォー以降、ホームカミング、今作、インフィニティ・ウォーとヴィランの描き方に力を入れる傾向が強くなっているなと感じます。
ああ確かに、『ドクター・ストレンジ』『アントマン』辺りはヴィランの描写はバッサリめという選択をしていましたが、近作はヴィラン側の肉付けを進めている作品が多いですね。
 >20作品を公開しても未だに勢いが止まるどころか増し続けているのは、シリーズを通してシリーズそのものが進化していくからなのだなと思いました。
ジャンルと定着したところで、バリエーションを増やしてくる、というのも上手いですねー。